Windows 10 に搭載された 「Windows Hello」が気になったので、周辺技術も含めてちょっと調べてみました。
Windows Hello とは
Windows Hello とは、3D顔認証や指紋認証といった、いわゆる「生体認証」を行うための機能です。
パスワードの入力は不要で、3Dカメラ(深度センサー)や指紋リーダーを使ってログオンしたりする事ができます。
Windows Hello とは (Microsoft 社)
今のところ顔認証と指紋認証にのみ対応してます。
顔認証技術
顔認証に使われるデバイスはカメラです。
ただし、単に2Dの画像を元にした認証には問題点があります。
顔認証はカメラにその人の顔さえ映っていれば機能するので、パソコンの前にいなくても顔写真などでも認証をパスできてしまう可能性があります。
そこで、3Dの顔のデータを登録することで、パソコンの前にいるのが本人である事を確認できるようにする技術が使われています。
指紋認証技術
指紋認証に使われるデバイスは指紋リーダーです。
指紋リーダー搭載のパソコンがお店で買えるようになってからはしばらく経ちますが、どれも専用ドライバが必要で、あまり普及したとはいえませんでした。
しかし、スマートフォンへの搭載が増えたりして、徐々に一般的になり、Windows Hello による対応もあって、だいぶ身近な技術になりました。
最近では後付けできる製品が比較的安価で販売されるようになり、一気に導入のハードルが下がっています。
マウス、Windows Hello機能対応、生体認証の顔認証カメラと指紋認証リーダーを10/6(木)より販売開始!(マウスコンピューター)
その他の生体認証技術
Windows Hello では顔と指紋に対応していますが、他にも指・手のひら静脈パターンを使うなど、多くの方法があります。
指静脈認証は銀行のATMなどについていたりするので、見たことがあるかと思います。
赤外線を使って人の指や手のひらの静脈を透過し、そのデータを使って個人を認識する技術です。
他の技術が外から見える部位を使っているのに対して、静脈は普通の方法では見えないため、偽造によるなりすましに強いと言われています。
生体認証技術の問題点
顔認証にせよ、指紋認証にせよ、写真からコピーの作成が可能である点が指摘されています。
また、生体認証に使われる部位の形は簡単には変えられないため、パスワードなどと違って、流出してしまったとしても変更するなどの対応ができません。
そのため、登録されたデータの保護については細心の注意が必要です。