26日から始まる全仏オープンは今回の出場を最後にするという選手が多く参加しています。たとえば今回は予選から参加するディエゴ・シュワルツマン選手。身長170cmとトッププロの中では極めて小さな選手で、今や2m超えの選手も珍しくない中、体格差をものともしない俊敏なフットワークでキャリアハイは8位を記録。近年は怪我に泣かされましたが、全仏ではベスト4にも駒を進めたこともあります。
また、かつて世界3位まで上り詰めたドミニク・ティーム選手も今回の全仏が最後と決めているひとり。全仏では2018年、翌年の2019年と連続で決勝に出場。惜しくも最強のクレーコーターのナダル選手の壁を破ることはできませんでしたが、この時代最高のクレー選手だったことは間違いありません。近年は手首の怪我で手術などを行い、復帰もしましたが思うようにランキングが上がらず今回も予選からの参加となりました。
最後にナダル選手です。言わずと知れた土魔人で、クレーの勝率は9割を超える土コートの偉人です。今回の全仏を最後にするというレジェンドの一人で、最近の試合でも全仏を最優先して前週大会などを調整に使ってこの大会に合わせてきました。ここ20年近くは彼の独壇場でしたが、今回はノーシード。そのため1回戦はいきなりズベレフ選手からのスタートとなります。同じくクレーを得意とする選手なので初戦から目が離せない試合となりそうです。
目が離せないといえばかつてのグランドスラマーの2人が1回戦で対戦します。ビッグ4と言われたマレーとそのビッグ4からグランドスラムを何度も奪い取ったワウリンカ選手です。2人とも怪我明けのためノーシード同士の1回戦での対決となります。今回は錦織選手もプロテクトランキングを使いのノーシードで1回戦からのスタート。10年前では考えられないような豪華なビッグマッチが1回戦から見られます。26日からの全仏オープンも目が離せませんね!