ついにビッグ4以外がNo.1に!

ついに歴史が動きました!2004年2月1日のアンディ・ロディック以来ついにビッグ4(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ、マレー)以外の選手がATPランキングのNo.1になりました。正直なところ、マレーが当時他の三人がビッグ3と呼ばれていた時期にNo.1を取った時ですら驚きだったのに、ついに18年の時を経て時代が動きました。

テニスのような個人スポーツ、特にフィジカル面が大きく結果に左右するスポーツでこれだけ長い間、同じような選手がトップに居続けたことはなかったのではないでしょうか?特にビッグ3は30歳過ぎてからも、各ビッグタイトルを独占し、その間同じような年齢の選手は一度も大きなタイトルを手にすることなく引退を迎えたりしてゆきました。旬な時期にこの四人がいなければビッグタイトルがいくつ取れただろう・・・と思う選手もちらほら(錦織選手やデルポトロ選手もそうですね)

テニスというスポーツは道具の進化とともに急激にスタイルを変えたスポーツでもあります。ラケットの剛性がアップし、強い球も弾かれることなく正確にコントロールできるようになった素材革命なども含めこの18年はそういった進化も飲み込んだ、ビッグ4の進化の歴史でもあったように思います。

その栄光の18年の牙城を崩したのが彼、ダニール・メドべージェフです。1996年2月11日生まれの26歳のロシア人で、198cmという長身から放たれる強力なサーブと、ジョコビッチを彷彿させるような壁のようなディフェンス力も持ち合わせています。独特なフォームなので好き嫌いが分かれる選手ですが、戦術面はとてもクレバーでじっくり待って獲物を捕らえるような、オールラウンドな選手です。

奇しくもNo.1になったのがウクライナ侵攻のあった週。ロシア人選手が大会から排除されるのではなど噂もされますが、彼にとっては厳しい時期にNo.1になったと思います。現在行われているインディアンウェールズの試合でも母国のウクライナ侵攻の影響で国名や国旗の使用が許されていません。世界のトップとして現状について問われた際も「今の私にできることは、コート上で精いっぱい戦うこと」と答えており、その心境は複雑かと思います。

長年帝王として君臨し続けたジョコビッチがコロナ騒動で試合にも出られず、久々に出た試合でも精彩を欠いてベスト8止まり。今まで純粋にテニスの勝敗で決まっていたものが、世界情勢に左右されている節も否めない中、真の王者としてこのまま君臨できるかどうか、これからのメドべージェフ選手に期待です!

コメントは受け付けていません。