今年も芝の季節がやってきました!ウインブルドンの前哨戦ともなる芝の大会も各地で行われており、昨日はドイツのボスオープン(芝・ATP250)ではマレーが久しぶりに決勝進出を決めています。元世界1位で2013、2016とウィンブルドンでも2回優勝しているマレーが芝大会で調子を上げているのを見るとウインブルドンに標準を合わせてきているのがわかります。マレーがトップ5の選手に勝利するのは実に5年ぶりだそうです。
ただ今年のウインブルドンは少し様子が違うようです。というのもロシアのウクライナ侵攻に対して、より強弁な措置を求めているイギリスでは、ウインブルドンにロシア選手を参加させないという判断を下しました。それに対して、ATPツアーの方も公平性を欠くためポイントを付与しないという判断。これには選手たちも困惑しているようで、せっかくの4大大会に参加してもポイントがつかないのであれば参加しないという選手も出てきております。
大坂なおみ選手も「この措置の意図はいいものだった。ただ、やり方は理性的ではない」と発言。協会の動きを批判はしなかったが、ポイント獲得はモチベーションになると話し、エキシビションのようになるのであれば参加しないかもしれないと話しています。同じように考える選手も多いようで、トップ選手の中にもこの芝のシーズンをスキップしている選手もいます。全てはウインブルドンのためという感じで芝のシーズンは進んできていますので、目標の大会がなくなってしまうのであれば、違うサーフェスの大会に移ってしまうのも納得です。そのあとは全米などに向けてハードコートシーズンがまた始まりますので、早くもそちらに目を向ける選手も。
特にロシア選手などはもともとウインブルドン大会に参加できないので、世界一位のメドベデフ選手や、トップ10圏内のルブレフ選手、ハチャノフ選手などももうすでに別のサーフェスの大会に目を向けています。ポイント付与なしの判断が良いか悪いかはわかりませんが、結果的に選手のモチベーションを下げてしまっているので、早く解決して欲しいところです。戦争の悪影響がこんなところにも出てきてしまっていると思うとスポーツは平時にしか楽しめないものなのだなあと実感します。早く戦争が終わって欲しいと願っております。