2強の争いはどこまで?

現在開催中の今年最後のグランドスラム全米オープン。男子はベスト4が出揃い、トップハーフはアルカラス対メドベージェフ、ボトムハーフはジョコビッチ対ノーシードで勝ち上がって来た地元のベンシェルトンとなりました。

アメリカ人として久々の全米優勝を狙う世界ランキング47位のシェルトンは、これが初の四大大会(グランドスラム)準決勝進出。20歳での全米オープン4強入りは、米国男子としては1992年のマイケル・チャン(Michael Chang)に次ぐ年少記録だそうです。アメリカでは珍しい大学テニス経由のプロテニス選手で21年にNCAA団体優勝。22年にはNCAAシングルス優勝し、大学に籍を置いたままプロ転向。7月のアトランタ・オープンでATPツアーデビューを果たし、全米に単複で出場。ダブルスで4大大会初勝利を挙げています。両親ともにテニスのプロ選手というサラブレッドでもあり、まだ20歳なのでこれからの活躍が楽しみですね!

 テニスの四大大会最終戦、全米オープンは6日、ニューヨークで男子シングルス準々決勝を行い、第1シードのカルロス・アルカラス(写真)と第3シードのロシア出身ダニル・メドベージェフが勝ち上がった(2023年 ロイター/USA TODAY Sports)

さて、ベスト4までシェルトンの山以外はほぼシード通り勝ち上がって来ましたが、盤石なのはアルカラス選手とジョコビッチ選手。2人ともに今年のATPポイントでは9000点を超えるハイレベルなトップ争いを繰り広げています。どれほどの差があるかというと、3位のメドベージェフ選手は現在6260ポイント。4位のルーネ選手は4790ポイントと5000ポイント以上の差があり、グランドスラムを制しても追いつかないという差が生まれてしまっています。

テニスの四大大会最終戦、全米OPは5日、ニューヨークで男子シングルス準々決勝を行い、第2シードのノバク・ジョコビッチがベスト4に進出した(2023年 ロイター/USA TODAY Sports)

アルカラス選手は準々決勝も第12シードのズベレフ選手を6-3,6-2,6-4と全く寄せ付けずストレートで完勝。一方ジョコビッチ選手も地元アメリカの大声援を受けるフリッツ選手を6-1,6-4,-6-4とこちらも全く隙のないテニスで完勝。どちらも万全でこの大会に臨んでいるため、実質この2人の大会になるのではと思います。

フェデラーが引退し、ナダルが怪我で脱落、マレーも復帰が遅れビッグ4と言われた4人のうち3人がいない中孤軍奮闘するジョコビッチ。若い力で新時代を築くアルカラス選手や同世代のシェルトン選手がこのジョコビッチ選手と続けて対戦するのは見どころですね。果たして時代の転換点となるのか注目の準決勝と、決勝です!

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