もう一つのオリンピック

もう一つのオリンピック、パリパラリンピックが閉幕しました。

史上4番目に多いメダル数と共にテニス競技でもメダルラッシュが続きました。女子では女子ダブルス(上地結衣・田中愛美)、女子シングルス(上地結衣)と上地選手がダブルで金メダルと取得!上地選手は身長143cmとかなり小柄な体格なのですが、巧みなチェアワークとスピードで海外選手を圧倒し、長いラリーなどでも強みを発揮しました。2020年からはグランドスラムでの優勝から遠ざかっていましたが、この大舞台で2つの金メダルを手にしました。

そして何と言っても男子車椅子テニス優勝の小田 凱人選手です。ダブルスでも三木拓也選手と組んで銀メダル、そしてシングルスでは史上最年少での金メダルを獲得しました。決勝では世界ランキング1位の相手に一時マッチポイントを握られるも、逆転して激闘に勝利。自身の名前の由来になった凱旋門があるパリの地で、見事金メダルを獲得することができました。

オリンピック前にはグーグルのCMなどに起用されるなど、かなりのメディアに露出をしてパラリンピックのアピールを重ねましたが、NHKの車椅子テニスの中継はなく、我々もなかなかプレイをリアルタイムで見ることはできませんでしたが、それでもしっかりと結果を出して凱旋してメディアにとり上げられている姿を見ると、このスポーツの発展にものすごく寄与しているなと感じました。

車椅子テニスは通常のテニスと違い、2バウンドまで返球することができますが、コートのサイズは一緒。海外の選手は後ろに下がってこの2バウンドを最大限に利用して長いラリーになる傾向があります。ただ小田 凱人選手は通常のテニスのようにサーブからのボレーや、1バウンド返球を多用してスピード感あるテニスで見ていてとても楽しい攻撃的なテニスです。

このプレイスタイルは日本のレジェンド国枝慎吾選手にも通づるものがあります。かつてフェデラーは日本人記者から「なぜ日本のテニス界から世界的な選手が出ないのか」という質問に対して「日本には国枝がいるじゃないか」と返したほど、テニス界では有名な選手。小田選手も彼のような黄金時代をこれから築いていけそうですね!金メダルおめでとうございます。

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