英語部屋7

英語部屋」の第7弾です。

毎回、最新の新聞記事を取り上げ、便利な表現や重要文法、発音の法則などをご紹介していきますので、興味のある方はぜひ一緒に学習してみてください。

 

今回は・・・

“Think of something smaller than a robin but a little larger than a finch raising young in the harsh environment of the Arctic tundra and then a few months later foraging for food in Africa for the winter.

(“Featherweight songbird is long-distance flight champ” AFP-Jiji)

「コマドリよりも小さくてフィンチよりも少しだけ大きい、そんな鳥が北極ツンドラの過酷な環境でひな鳥をそだて、そしてそれから2、3ヶ月後には冬のアフリカでエサをさがしているのを考えてみてください。」

(『フェザー級の小鳥が長距離飛行のチャンピオンに』APF時事)

 

記事の概要です。

カナダの研究チームは、体重わずか25グラムほどの小さな鳥ハシグロヒタキが毎年、北極圏からアフリカ大陸まで往復2万9000キロもの長距離の渡りをしている事実をつきとめた。米アラスカとカナダのパフィン島で、合計46羽の脚部に超小型の地理位置取得装置を装着し、その軌跡を調べたところ、この鳥がアフリカで越冬していることがわかった。(ジャパンタイムズより)

 

 

【今回の学習項目】

①単語check!

environment 「環境、自然環境」

(解説)

「環境」は、ここ数年非常に大きなテーマとなっています。公害の問題から地球温暖化の問題まで、また遺伝子組み換え作物をとりまく問題から昨年の福島原発事故の問題まで、「環境」に関する話題はますます増えています。

“environment”の発音は、「エンヴァイランメント」。”-vi-“の部分を強く発音します。”b”ではなく、”v“です。発音に注意しましょう(詳しくは「英語部屋6」を参照)。

最近よく使われる「環境にやさしい」は、”environmentally friendly”や”eco-friendly”と表現します。ぜひ覚えておきましょう。

(例文) Recently we have often seen environmentally friendly cars.

「最近、環境にやさしい車をよく目にする。」

(例文) I use only eco-friendly products.

「私は環境にやさしい製品だけを使います。」

 

②表現check!

think of  ~ 「~について考える」

(解説)

“think of ~”は、「~について考える」という意味でよく使われます。今回、”think”から文がスタートしているのは、『命令文』という文法のせいです。『命令文』は、『動詞の原形(動詞が”-s”や”-ing”などの変化をしていない形)』から文をスタートさせることで、「~しなさい」という意味をつくります。

(例文)

What do you think of Japanese culture?

「日本の歴史についてどう思いますか。」※”How ~”にしないこと!

 

③文法check!

~er / more ~ + than・・・【比較級】「・・・よりも~」

(解説)

英語では、形容詞か副詞に”-er”(比較的長い単語の場合は”more ~”)がつくことによって、二つのものを比べて「より~だ」という言い方ができます。これは『比較』という文法の中の『比較級』を使った表現です(『原級』や『最上級』についてはまたの機会に)。

必要であれば、文末に”than ・・・”を置き、比較対象をおくことができます。その場合、「・・・よりも(より)~だ」という意味になります。

では、基本文で練習してみましょう。

She is tall. 「彼女は背が高い。」

この文を、「彼女は、トムよりも背が高い。」に変化させてみましょう。

文中に、形容詞”tall”があるので、”-er”をつけて「比較級」に変化させます。

She is taller. 「彼女は、より背が高い。」

さらに、「トムよりも」という表現を、”than ・・・”を使って付け足します。

She is taller than Tom. 「彼女は、トムよりも(より)背が高い。」

必要がなければ、”than ・・・”を使わなくても大丈夫です。

では、練習問題です。

1. John runs fast. →「ジョンは、私の兄よりも速く走る。」

2. That girl is beautiful. →「その少女は、私よりも美しい。」

 

(答え)

1. John runs faster than my brother.

2. That girl is more beautiful than I.

(解説)

2では、”beautiful”が比較的長い単語なので、”beautifuler”ではなく”more beautiful”となります。

また、”than”の後ろに「私」「彼」「私たち」などを置く場合、”me”や”him”、”us”にはならずに、”I”、”he”、”we”のように「主語」になれる形になることにも注意してください。

ちなみに、例外的なものとして、”good”や”well”も覚えてきましょう。これらは、”-er”も”more ~”も使わずに、”better”へと変化します。

(例文)「彼はテニスが得意だ。」

× He is gooder at playing tennis.

○ He is better at playing tennis.

 

 

④発音check!

「ア」と発音する”u“と”ou

(解説)

“u”と”ou”のスペルで「ア」と発音する単語をみなさんいくつ言えますか?

例えば、”cut”(カット:切る)、”run”(ラン:走る)、”tough”(タフ:丈夫な)、”young”(ヤング:若い)などたくさんあります。今回の記事からは、”but”(バット:しかし)、”tundra”(タンドラ:ツンドラ)がそうですね。

日本語では「ア」という音は一種類しかありませんので、「ップ」も「ニマル」も同じように発音してしまいます。

しかし、英語では「ア」に相当する音は1種類ではありません。分類の仕方にもよりますが、少なくとも3種類は区別できるようにしたいです(実際、「アップ」と「アニマル」に使われる「ア」は、別の発音です)。

そして、そのうちの1つが、今回紹介する「ア」、すなわち”u”と”ou”のスペルで「ア」と発音するパターンです。

この「ア」の発音の仕方は、「くちびるに力を入れず(口の形を無理に作らない)」、「口自体をあまり大きく開けず」、「のどの奥の方で鋭く(短く)『ウ』に近い『ア』」を発声します。

他の2種類の「ア」は、「エ」や「オ」に近い音で、口を大きく開いたり、やや長めに発音したり、という特徴があります。ですから、”u”と”ou”バージョンの「ア」を発音する際は、これらとしっかり区別するために、上記の3点を意識して発音するようにしましょう。

※もちろん、”u”を「ウ」と発音したり”ou”を「アウ」と発音するような単語は、この限りではありません(例えば、”put”や”house”など)。

(練習問題)

以下の単語を発音してみましょう。

cut,  run, tough, young, funny, country,

 

⑤音読check!

初級:2~3words/1second (1秒間に2~3語を音読できるペース)

中級:3~4w/1s (1秒間に3~4語を音読できるペース)

上級:4~5w/1s (1秒間に4~5語を音読できるペース)

(解説)

音読は、英語の勉強方法としてはオーソドックスなものですが、その効果は絶大です。黙読と違って、”the”や”of”なども読み飛ばさず発音することになるので、文法をしっかり理解したい人にはオススメです。また、徐々に速度をあげて読む練習をすることによって、英文を読むスピードが上がっていくのはもちろん、リスニングの対策にもなります。上記の「発音check!」の内容なども気をつけながら音読すれば、スピーキングもスムーズになっていきます。

事前に、本文の内容を把握してから音読するようにしてください。全く意味も分からずに読むのはあまりオススメできません。

さあ、ストップウォッチを手に音読を始めてみましょう。初級の人は中級を、中級の人は上級を目指してトライしてみてください。

もちろん、上記のペースを参考に他の英文もどんどん読みこなしていきましょう。

今回の記事(38語)の場合、初級(13秒~19秒)・中級(10秒~13秒)・上級(10秒未満)です。

 

では、次回をお楽しみに!!

(同記事の一部分を載せておきますので、練習用にどうぞ 123w)

A tiny songbird weighing just two tablespoons of sugar migrates from the Arctic to Africa and back, a distance of up to 29,000 km, scientist reported Feb. 15.(28w)

 

The Alaskan birds spent the winter in Africa before returning home, a journey of about 14,500 km each way, in which they flew on average of 290 km a day.(30w)

 

They traveled over Siberia and across the Arabian desert, heading to Sudan, Uganda and Kenya, a trip that took about 91 days on the outward trip but 55 days for the return leg.(33w)

 

Birds with larger wingspans such as the cuckoo and albatross are famous for their transcontinental migrations, but this study provides incontrovertible evidence that a songbird can do the same, say the scientists.(32w)

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