みなさんは市場と聞いて何を思い出すでしょうか?
多くの人が市場といえば、思い出すのが築地市場なのではないでしょうか?
その規模は、取引額ベースでも世界最大の市場として世界中に名を馳せています。海外でもこれだけ大きな市場はほとんどなく、近年ではアジア市場での生鮮食品、特にマグロなどの人気に伴って外国人観光客が急増し、都内でも屈指の観光スポットにもなっています。
そんな名実共に世界一の市場を持つ東京都ですが、今、施設の老朽化に伴い近隣の豊洲に移転の計画が持ち上がっています。日本、特に関東圏に住んでいるのなら、移転の前にぜひともその姿を目に焼き付けておきたい!そう思い、朝の築地市場にやってきました。
築地市場駅から歩いて数分で目的の市場の正門に到着します。築地市場駅に降り立った時には既に海産物の匂いが漂ってきます。生臭いのがダメな方には少し厳しいかもしれませんが、数分すると慣れてしまうので私はあんまり気になりませんでした(笑)むしろ香りが強まるにつれ、いよいよだ!という気持ちになってきます。
駐車場を抜け上の図で言う所の青いエリアが水産物部門のエリア、緑の部分が青果部のエリアになります。築地と言えば海産物というイメージが強いですが、ここは総合市場なので、ありとあらゆる青果が取り扱われています。
駐車場、青果エリアを抜けると『ターレット』と言われるおなじみの搬送車がとてつもない勢いで行き交っています。ちなみに築地市場には、専用の見学者通路はありません。もちろん市場の人が最優先ですので、写真などで立ち止まったりするととても迷惑がかかります。築地には業者取引の立ち入り禁止区域には入らない、マグロの競りは予約制などなど…観覧に際して色々なルールがあります。もし行かれる際は場内のルールを守って安全に観光されて下さい。
ターレットが行き交う、駐車場を抜けるといよいよ鮮魚がならぶ市場の中心にやってきます。古めかしい半円状の屋根の下には1メートルほどの小道を除いてはぎっしりと店がひしめいています。行き交う台車や仲卸の方々に迷惑がかからないように見て回りました。
とにかく周りにいる方の眼光鋭く、職人気質というかキョロキョロしてるだけで怒られてしまいそうな雰囲気で(汗)、『海の男の職場に迷い込んでしまった』そんな感じでした。誤解の無いように言っておきますが、お店の方はとても親切で買い物なども楽しく過ごせましたが、それ以上に市場の活気がものすごくて、その勢いにのまれてしまってはじめの数十分はただただ無言で、ウロウロしてしまいました。お買い物メインなのでしたら、ゆっくり見て回れる場外市場をお勧めします。
お目当てのマグロの競りは朝の早い時間に行われるので、見ることはできませんでしたが 、既にサクになったマグロがあちらこちらでお寿司屋さんや料亭向けなのでしょうか、売買されておりました。冷凍マグロも至る所で取引されており、テレビで見た光景だ!と気持ちも高ぶってしまいました。
市場はちょっと外を見ると朝日新聞東京本社のビルが見える一等地、ここでこんな熱気ある売り買いがされていたなんて目からウロコでした。頭では築地には鮮魚市場があるんだなとは分かっていても、いざ目にしてみるとこれほどまで大きな市場が開場して、多くの魚貝が集まっては、その日のうちに捌けてゆく姿を目の前にすると、『人間って凄いなぁ』とため息が出ると思います。
とにもかくにも圧倒されっぱなしでしたが、 興奮した後はお腹がすくもの。市場の周りには場外市場がぐるりとありまして、そこでは鮮魚をあつかったおいしいお寿司屋さんから、イタリア料理やを始め様々なご飯屋さんがあります。有名なテリー伊藤さんのお兄さん『アニー伊藤』さんの卵焼き屋さん『丸武』もこの近辺にいくつかお店があり、お土産にも最適です。最近では卵のスイーツもあるそうですよ!
私もせっかくきたので、マグロの脳天丼という一日10食限定のマグロ丼を近くのお寿司屋さんで頂きました。マグロは海の肉だという方がおられますが、まさにそのとおり。肉そのものでした。上質な霜降り和牛をあぶって頂いているようなとろける食感でとてもおいしく頂きました。
ご飯を食べて、ビールも飲んで、上機嫌でも、まだ朝の10時台。一日を長く、充実して使えるようなそんな休日でした。みなさんも銀座界隈に寄られることがあれば一足のばして築地へいらっしゃるのもいいのではないでしょうか?新橋からも徒歩15分程度。お腹いっぱいになった後は銀座までぶらりというのも乙かもしれませんね!
■ザ・築地市場
http://www.tsukiji-market.or.jp/
■市場の休日カレンダー(2012年)
http://www.tsukiji-market.or.jp/etc/calendar/2012.html