チルトシフトを使ったミニチュアな世界

チルトシフトという言葉をお聴きになったことはあるでしょうか?

テレビなどでもよく取りあげられるミニチュアのような撮影ができるレンズの一種で、レンズを水平方向・垂直方向に移動させることで、いわゆるアオリ撮影を可能にしています。

レンズを斜めにすることで光軸を傾け、それによって、ピントの合う範囲をコントロールすることできて、ピント位置を極端に狭める事でミニチュアを撮影しているかのような画像を得られます。

上の画像はキヤノンの「TS-E17mm F4L」というレンズですが、レンズが斜めを向いているのがお分かりになると思います。今はデジタル的にこのチルト風の画像をカメラの中で再現して撮れる様に「ミニチュアモード」というものが設定されたカメラもあります。皆さんちっちゃいものは好きですからコレは流行りますよね。

このミニチュア風の写真を一気に流行らせたのが本城直季さんです。


(c)Naoki Honjo

本城さんの著作は書店などでも多く取り扱われているので、興味のある方は是非探してみて下さい。写真の多くは構図的に高い所から見下ろしているような構図が多いです。それはまるで神の視点の様で、箱庭の中で小さな人形達がうごめいているかの様に見えるのです。普段目にしているはずの景色なのに、これほどまでに視点を変えてみるとかわいく見えるものなのかと普通の風景すらいとおしく見えてくるでしょう。

■本城直季WEBSITE
http://honjonaoki.com

■さらにミニチュア感を

このティルト効果を動画にしてみるとさらに面白い動きになります。ミニチュア感をさらに増幅させてくれる演出が微速度撮影です。 通常30フレームの動画を取る時には1秒間に30コマの映像を記録しますが、そのコマを省いてゆき1秒間に1コマの撮影にしてみると30分の1の速度の動画が撮れることになります。

上で紹介したティルトシフトレンズでインターバル撮影(数十分の一秒〜数秒感に1枚の自動撮影)を行った画像をぱらぱらマンガの様に繋ぎ合わせると粘土人形などで使われるストップモーション動画のような効果が現れます。百聞は一見にしかずですね。こちらをご覧ください。(できれば大画面で!)

 

 

リオのカーニバルの様子をティルト&微速度撮影した映像です。 ユニクロのCMなどでもこちらのような効果の映像が使われていますよね。

他にもこんな動画がありました。パリのディスニーランドの様子を動画にしたものです。

 

 

デジカメでもミニチュアモードがついたものが多いですが、今やスマホでもアプリでこの効果が作れるのですからすごい時代になりました。

特にユニクロさんが出しているアプリでユニクロカレンダーというものがあるのですが、こちらもいくつかバージョンがあってクオリティの高いティルト&微速度の動画が見ることができます。以下のリンクからどうぞ。

■ユニクロカレンダー
http://www.uniqlo.com/calendar/

簡単に携帯などでも撮影できるミニチュア写真の世界にあなたも是非一歩足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?

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