今年も気がつけば後半戦。あっという間にテニスも4大大会、オリンピックも終わり、残すビッグイベントはatpツアーファイナルを残すのみとなりました。
テニスにあまり興味のない方はatpツアーファイナルと言われてもピンと来ないと思いますので、さらっと説明しますと、男子のテニスは真冬の12月を除けば、1年中どこかしらで大会が行われています。大会の規模によってATP(男子プロテニス協会)ポイントというものが設定されていて、選手はこのポイントで世界ランキングが決定されています。
たとえば、この間行われた楽天ジャパンオープンのグレードはATP500の大会なので、優勝すると500ポイント獲得できます。みなさんご存知のウインブルドンは年に4回しか行われないグランドスラムのひとつですので、優勝すると2000ポイント獲得できます。
この獲得ポイントの上位8名だけが参加できるチャンピオン大会のようなものが、atpツアーファイナルです。8人しか参加できない大会にも関わらず、全勝すると1500ポイント加算され、出場するだけでも$142,000もの賞金が得られます。
錦織選手は先日今年の2年連続で出場権を獲得しました。ちなみにこの大会昔はマスターズという名前の大会でして、栄えある第1回の開催は東京開催でした。atpツアーファイナルはレーストゥーロンドンという名の通り、開催はロンドンにあるO2アリーナで行われます。今年はどんな戦いが繰り広げられるのでしょうか?
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今のところ前半戦、敵無しだったジョコビッチ、オリンピックでも大活躍だったマレー(ちなみにオリンピックはatpポイント0ポイントです)、グランドスラムの決勝では必ず勝つワウリンカ、そしてウインブルドン準優勝のラオニッチ、5番目に決定したのは我らが雄、錦織圭選手です。
6番目以降の3人は未だ混沌としておりますが、残り少ないツアーの中で1000ポイント以上の積み上げは期待しにくいので、可能性があるのはモンフィス、ナダル、ティエム、ベルディハ、ゴフィン選手の5選手くらいに絞られてきました。
ちなみに9位、10位の選手は試合には出られない補欠となりますが、賞金はもらえるんですね。なんと太っ腹!
毎年、スーパーなプレイで私達を魅了してきていたフェデラー選手の名前がここにないのはすこし寂しいですね。
■錦織選手はどこまでいけるのか?
上の写真は去年の顔ぶれ。たった一年で勢力図はがらっと変わりました。特に1強だったジョコビッチが終盤失速。マレーが今年は大躍進しました。この2人は別次元だったので変わり無いのですが、常連だったフェデラー、ナダルといった選手が今年はふるいませんでしたね。まさか、この時期でまだナダル選手が出場が決まっていないとは…驚きです。
今年、リオデジャネイロオリンピックでは見事にメダリストとなった錦織選手ですが、ツアーの過密スケジュールも相まって、今は臀部の肉離れでツアーから外れています。スイスのローザンヌ大会で復帰と見られていますが、万全ではない様子。心配ですね。
さて、今年のファイナルではどこまで進出できるのでしょうか?過去のデータから見ると、最高成績はセミファイナル。一度決勝のトーナメントまで勝ち進んでいます。オリンピックを見て分かるように、彼はビックイベントにめっぽう強く、また競った試合には負けないという特徴があります。過去のプロ選手の中でも5セットマッチでの勝率はNo.1の錦織選手。
怪我さえ治れば、ツアーファイナルでも大活躍してくれることでしょう。