勢力図が塗り変わる?最新テニス事情

先日の錦織選手の試合、惜しかったですね〜最初のセットだけ見ると「これ、勝てる選手いないんじゃないか?」というパーフェクトな出来で、マレー選手を圧倒しておりましたね。

でも結果は1-3。

世界ナンバーワンは、そう簡単には負けてくれません。あれだけダブルフォールトを連発しながらも、結局最後は締めるところは締め、ペースダウンできそうなところは緩めきっちりゲームメイクしてくるところはさすがでした。

アンガーコントロールなどとよく言われますが、錦織選手は試合ではラケットを投げつけ破壊していましたが、その後のポイントは落とし、上手く怒りをコントロールできていませんでしたね。その点、マレー選手はサーブをめぐるバイオレーションで審判に怒りをあらわにしていましたが、その後のポイントは連取。上手く怒りをパワーに代えて、その後のゲームに活かしていました。

ラケット破壊ではジョコビッチやワウリンカ選手なども話題に上りますが、彼らもその試合を落としたということはあまりないんですよね。自分のふがいなさに怒りを感じているのかと思いますが、上手くコントロールできることもトップに向かうのには重要なポイントの様に思います。

ちなみにワウリンカ選手はラケットを折るごとに、ヨネックスの社長に誤りの電話を入れているとかいないとか…

さて、注目の全仏も今このブログを書いている時点でベスト4まで出揃いました。その中にはマレー、ナダル、ワウリンカといつものメンバーが揃いますが、一人若手のドミニク・ティエム選手が残っています。

以前こちらのブログでも期待のホープとして、ご紹介しましたが錦織世代の下の世代が今、世界のテニスの勢力図を塗り替えようとしています。

 

■土魔人ナダルに土をつけさせられるのか?ドミニク・ティエム

ベスト4の一角に名を連ねるのはドミニク・ティエム。昨年の覇者ジョコビッチをいとも簡単にストレートで破り、ここまで駒を進めてまいりました。圧巻はそのスコア。ジョコビッチ相手に最後のセットは1ゲームを取らせずに勝利。ちなみにジョコビッチは最後のセットを0ゲームで落とすことは生涯で2回しかないそうです。

ドミニク・ティエム(Dominic Thiem, 1993年9月3日 – )は、オーストリア・ニーダーエスターライヒ州ウィーナー・ノイシュタット出身の男子 テニス選手。ATPツアーでシングルス8勝を挙げている。身長185cm。右利き、バックハンド・ストロークは片手打ち。自己最高ランキングはシングルス7位、ダブルス86位。「ドミニク・ティーム」の表記も見られるが、本人は「ティム」と発音している。

WIKIより

そんなオーストリア出身の23歳の武器は爆発的なストローク力!

全仏の様にラリーが続く、サーフェスではこのストーローク力がものを言います。またサーフェス自体が遅いコートなので、比較的試合時間が長くなります。今回の錦織選手の様に爆発力はあるが安定しない場合、試合後半において息切れしてしまう場合もあるのですが、ティエム選手はフォアもバックも攻撃的に攻められるため、エースが非常に多いです。そのため試合時間も短縮でき、今回の良い結果に繋がっているのではないかと思います。

本日の深夜、決勝を掛けてナダル選手と対決しますが、この一戦新旧世代交代となるか本当に見物です。

 

■ビッグサーブとセンシティブタッチ。ドイツのテニス兄弟アレキサンダー・ズベレフ

今回の全仏では負けてしまいましたが、もう一人の若手のホープはドイツのアレキサンダー・ズベレフ。兄のミーシャも全豪ではベスト8まで進むなど兄弟で今年は大活躍ですね。なんといってもまだ20歳。末恐ろしい大器です。

アレクサンダー・アレクサンドロヴィチ・”サーシャ”・ズベレフ(Alexander “Sascha” Zverev, ロシア語: Александр Александрович «Саша» Зверев, 1997年4月20日 – ) は、ドイツ・ハンブルク出身の男子プロテニス選手。身長198cm。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。ATPワールドツアーでシングルス4勝、ダブルス1勝をあげている。自己最高ランキングはシングルス10位。ATPワールドツアー・マスターズ1000の2017年のBNLイタリア国際の優勝者。
WIKIより

ついに錦織より下の世代でのATP1000(マスターズ大会)の優勝者が出てしまいました。今までのマスターズ大会ではビッグ4と呼ばれるマレー、ジョコビッチ、ナダル、フェデラーの4人がほぼ独占。この4人以外での優勝者はツォンガ、ワウリンカ、チリッチ、フェレールと数えるほどしかいませんでした。しかも全て錦織より上の世代です。

いかにビッグ4時代が独占的であったかというのが見て取れますが、そこに割って入ったのはまさかの20歳になったばかりの新人。この大会で1000ポイントを獲得したズベレフは一気にトップ10の仲間入りを果たしました。

身長も2m近い恵まれた体躯で、しかも繊細なタッチを併せ持つ技巧派。まだ10代だった昨年からフェデラー、ワウリンカ、ナダル、ラオニッチ、ジョコビッチとトップ10選手を次々に撃破して話題となりました。R・ナダル(スペイン)をして対戦後に「将来1位にも成り得る選手」と言わしめたほど。

サーブも得意なので、今年は良いシードがつくウインブルドンでも大活躍、間違い無しと言えるのではないかと思います。

錦織選手のライバルとなる次世代選手を2人ご紹介しましたが、錦織選手にもまだまだ頑張ってほしいですね!みなさんで、応援しましょう〜

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