Race to London

 

テニスシーズンもいよいよ大詰め!ATPランキング上位8名のみが進める最終戦のATPファイナル(ロンドン開催)に向けて出場選手が絞られてきました。

今のところ出場が確定しているのは3名で、ナダル、フェデラー、ズベレフ。
ついに錦織世代の下のジェネレーションがファイナルに駒を進めてきました。

ズベレフは今年モントリオール「ロジャーズ・カップ(ATP1000)」ではロジャー・フェデラー(スイス)に勝利し優勝。Big 4 以外の選手がATPワールドツアー・マスターズ1000 の大会でシーズン2タイトルを獲得したのは、2007年以来、実に10年振りの快挙でした。最年長のフェデラーとはひとまわり(12歳差)もの年齢差があります。コートを走り回るタフなスポーツにおいて、この年齢差は実に大きく、またそれを乗り越えるフェデラーの強さがいっそう引き立ちます。

残る大きな試合は現在行われている上海マスターズとマスターズの最終戦パリマスターズ。ATP500大会ではヴィエンナとバーゼルが残っています。

ナダルもフェデラーはもうランクが確定していますので、無理はぜず大会をスキップするかもしれません。特にフェデラーは地元のバーゼルでインドアの調整をして、マスターズはスキップし、万全の調子でロンドンに乗り込むなど余裕のスケジューリングになるのではないかと思います。

一方、まだ出場が確定していないボーダーラインの選手はこの4大会を如何に戦うかに勝負の行方が掛かっています。特にこの寒い時期はインドアハードのシーズンですので、ハードヒッターやビッグサーバーがポイントを伸ばせる時期なので、その辺りも見所のひとつです。

■生き残りをかけた戦いは如何に

当落線上にいるのはこのメンバーとなります。(10/9日現在)

・ドミニク・ティエム(ほぼ確定)
・グリゴール・ディミトロフ(ほぼ確定)
・マリン・チリッチ(ほぼ確定)
—上記までで5選手なので、残り3枠
・ダビド・ゴファン——2740ポイント
・パブロ・カレーニョ・ブスタ——2595ポイント
・サム・クエリー——2435ポイント
・ケビン・アンダーソン——2380ポイント

これより下のベルディヒ選手(2005ポイント)とキリオス選手(2000ポイント)と12位にいるアンダーソン選手との差は380ポイント近くありますので、残り3枠に入ってくるのは現実的ではないかと思います。

ランキング上位のマレー、ワウリンカ、ジョコビッチ、錦織などは怪我のため参加できないので、マスターズを20位台の中堅の選手が突然優勝するなど大波乱が起きない限り、ほぼこの4選手に絞られたかと思います。

例年の顔ぶれからするとすこし寂しい感じもしますが、是非どの選手にも頑張っていただきたいと思います。

■期待するのは31歳の快進撃

特に期待しているのは全米で準優勝した南アフリカのケビン・アンダーソン選手。ナダルと同じ歳のテニス界で言えば中年の星とも言えるでしょうか(笑)長年、10〜20位くらいのランキングで推移して、キャリアハイのランキングは2015年の10位。この年は全米でマレーを撃破しベスト8まで駒を進めました。

怪我の多い選手で、ここ数年は思ったようなプレーを出来ずに苦しんできましたがついに、今年の全米ではファイナリストにまで上り詰めました。

203cmという恵体から繰り出される爆発的なスピードのサーブが武器で、先日の楽天ジャパンオープンでもベスト16になりました。親日家でもあり、毎年有明に参加してくれるので私も何度かプレーを拝見しています。

大柄な身体で柔らかいタッチや器用なプレーも出来るベテランでもあるので、ここはズベレフとの新旧対決も是非ファイナルで見てみたいものです。

残り2ヶ月を切りましたが、まだまだRace to London目が離せません!

 

コメントは受け付けていません。