いよいよウインブルドンも最終局面を迎え、残すは準決勝、決勝のみとなりました。2年ぶりの出場でベスト8まで駆け上がった芝の王者、フェデラーもポーランドの新星ホルカチュにストレートで敗れでしまいました。
フェデラーがウインブルドンで1セットも取れずストレート負けするのはこの19年間で一度もなかったことです。二人の年齢差は15歳。フェデラーは対戦相手がまだ子供の頃から、ウインブルドンで無双し続けてきたわけですが、まさか15歳も年下にストレートで敗れるとは思っても見なかったでしょう。
2度の膝の手術の後のカムバックですから、フィジカルも万全でない中のベスト8は偉業だと思います。ただ、今までの華麗なプレーを見ているだけに、試合後半のチャンスボールをことごとくミスする彼の姿を見て、一抹の寂しさがよぎったのも事実。先日の全仏でナダル選手もこの13年間で久々の3敗目を喫してコートをさりました。マレー選手も地元ウインブルドンでしたが、自分のサーブの番になると大歓声を背にプレーしたものの3回戦止まり。
ビッグ4時代の終わりが近づいてきているのかもしれません。
そんな中、一人連勝街道を行くのがジョコビッチ選手。鉄壁のディフェンス力でどのサーフェスでも御構い無しで勝ち続けています。特にリターン力の高さは飛び抜けていて、どんな速いサーブでもフリーポイントをなかなか与えません。ビッグサーバーほどキープができないと試合が取れませんから、リターンが必ず帰ってくるというプレッシャーを常にかけ続けられるということです。
今日は調子が良かった、悪かったという試合後のインタビューを彼から聞いたことがありません。そうなんです、彼は常にハイレベルで、同じ調子を維持できているので、相手にとっては試合前から緊張を強いられる相手となるでしょう。
今回もベスト4に残ったのはジョコビッチ以外は25歳以下ばかり。しかもグランドスラムベスト4も初めの顔ぶればかりのなか、10以上も年上のジョコビッチはビッグ4最後の砦となり得るのか。注目です!