毎月テニスの話題をお届けしているのですが、次回にテニスの話題をする時には全米オープン真っ最中と言う感じですので、今月は前もって全米オープンで活躍しそうな期待の新星についてご紹介したいと思います。
ここで全米オープンを軽くおさらいしておきましょう。今年は8/31日から/13日(米国時間)にて開催されます。場所はアメリカ・ニューヨーク市郊外にあるフラッシング・メドウのUSTAナショナル・テニス・センターを会場として行われ、観客動員数や賞金総額はテニス競技大会で最大!
今年も増額とのことで、遂に賞金総額は60億ドルを越える模様です。ちなみに前回準優勝だった錦織選手は160万ドル(約1億9,840万円)を手にした模様です。ドロー数は128ですが、本戦に出場するだけでも3万9500ドル(約490万円)を受け取ることができます。すごいですね〜
ウインブルドンの賞金は188万ポンド(1ポンド195円換算で約3億6660万円)ですので、1.5倍ほど。さすがエンターテインメント大国アメリカ、全米はとてもスケールが大きい大会なのです。
またコートのサーフェスがハードコートというノーマルなセッティングの大会ということもあって、各選手共に年間最後のグランドスラムに照準を合わせて調整してきています。
ツアーの後半戦に差し掛かってくることもあり、年齢の高いランキング上位陣をフレッシュな若手が倒してくることもあるので、番狂わせが起こりやすい大会でもあります。2000年代でビッグ4以外の優勝者がほとんどでない時期でも唯一番狂わせが起こったのもこの全米。その時2009年全米オープン男子シングルスはフアン・マルティン・デル・ポトロ選手が制しました。今は手首の怪我で療養中ですが今年の全米に間に合えばいいですね!
さて、そんなビッグな大会に躍り出る若手有望株を今回3人ご紹介致しましょう。
はたして、来月の台風の目になれるか楽しみです!
■破天荒なプレースタイルで人気、ニック・キリオス
昨年から大ブレークしているキリオス選手。テレビや新聞などではキルギオスの表記のメディアもあります。2013年の地元全豪オープンのジュニア大会で優勝後にプロ転向、早速その年のグランドスラムで1勝を挙げます。
翌年もウインブルドンで大旋風を巻き起こし、プロ2年目にも関わらず当時絶好調だったナダルを破りベスト8進出。一躍時の人となりました。今ではオーストラリア代表としてデビスカップにも出場し、国別対抗戦の勝利にも貢献して、オーストラリアのヒーローとなっております。
そんなキリオス選手のプロフィールを少しだけ。
ニック・キリオス(Nick Kyrgios, 1995年4月27日 – )は、オーストラリア・キャンベラ出身の男子プロテニス選手。2014年ウィンブルドン選手権でラファエル・ナダルを破りベスト8に進出した。現時点では、まだATPツアーでシングルス・ダブルスともに優勝はない。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。自己最高ランキングはシングルス25位。(wikiより)
ただひとつ彼には問題が…
気性が荒く、審判への暴言、観客へラケットを投げつけるなどの粗暴な振る舞いが目立つこと。試合最中にゲームを放棄したような態度を取ったりすることで会場からも大ブーイング。悪童とよばれていますが、どこかで聞いたようなストーリーですね。ただ実力は折り紙付きなので、早く精神面の成長を期待したいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=bHAeyCY5b_Y
圧倒的なフォアハンドと柔らかい動きで元祖『悪童』のようなレジェンドに化けるか注目の一人です。
■若きベルギーの煌星、ダビド・ゴフィン
ダビド・ゴフィン(David Goffin, 1990年12月7日 – )は、ベルギー・ロクール出身の男子プロテニス選手。「ゴファン」表記もある。これまでにATPツアーでシングルス2勝を挙げている。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。自己最高ランキングはシングルス14位 2015年 現役の中ではベルギー男子 No.1 プレイヤーである。(WIKIより)
錦織選手とまさに同年代、2012年の全仏オープンで突如大ブレーク。4回戦まで駒を進める健闘を見せたゴフィン。身体の線はまだ細く、錦織選手同様にまだまだのびしろがある選手です。
女子の元世界ランキング1位のジュスティーン・エナンがエナンが「この子がモノにならなかったら、ベルギーの男子はしばらくダメ」と話しているという逸材でもあり、ベルギーテニス界の期待も大きい。一時期は手首の故障で離脱していましたが、昨年カムバックしてATPの「カムバック賞」を授賞。その後、2015年はグランドスラムでもすべて2回戦以上に進出し、安定した成績を収めています。
ベルギーの男子テニス選手は今までほとんど大成していないので、国の期待を一心に背負っている彼。
現代テニスに求められる、オールラウンダー(ボレーもストロークもすべて)の要素を兼ね備えた、逸材ですので、今後錦織選手とともにこのジェネレーションを盛り上げていってもらいたいですね!
■錦織のネクストジェネレーション、ボルナ・チョリッチ
ボルナ・チョリッチ(Borna Ćorić, クロアチア語発音: [cho:rich ) は、クロアチア・ザグレブ出身の男子プロテニス選手。身長185cmである右利き・バックハンドは両手。 自己最高ランキングはシングルス33位。まだATPツアーでは決勝進出経験はないが、18才でATPランキングの100位以内に入り、今後の活躍が期待される逸材である。現在世界ランク100位以内の選手なかで最も若い。表記については、ボルナ・コリッチ等が見られる。(WIKIより)
チョリッチ選手はなんとまだ19歳になったばかりで、ATPランキングの上位にいる恐ろしい選手です。2013年全米ジュニアオープン優勝、プロ転向後、翌年にはナダルにも勝利し2003年以降、ナダルに勝った最も若い選手となりました。ちなみに錦織選手はまだナダルに勝ったことがありません。
国別対抗戦では最年少でクロアチア代表入りと大活躍しています。日本ではネクストジェネレーションとして先日のシティオープンで本戦入りを果たした西岡良仁選手と同年代。同じ年代にはアレキサンダー・ズベレフなど、錦織世代を脅かす存在が控えておりますが、その中でも一番の出世頭が彼、チョリッチです。
プレースタイルはマレーに近いストローカータイプで、フォア、バックともにコンパクトなスイングでボールを呼び込んで自在にコースを変え、とにかく深く打ち続けて相手を崩すという形でなかなかの試合巧者。
若くして戦略性に富み、結果も出している選手なので、今後フィジカル面が充実してくるとますます手のつけられない選手になるのではないかと思っております。
それでは、ナダルを破った一戦をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=XlFyoeLTfNo
まだあどけない表情が残る彼ですが、全米では大旋風を巻き起こしてくれること必至。期待しております!