確定申告のドタバタもあってか、自宅や事務所の本棚が溢れ返っています。
はたまた読みもしないのに本屋に行けば「お、新刊だ!」とか、「あの作者の文庫が出たぞ」などと買い漁っている賜物なのでしょうか。
特に最近はamazonなどウェブサービスの台頭で地元の本屋さんがどんどんつぶれてしまい、駅前は紀伊国屋やTSUTAYAみたいな大型書店ばかりになってしまいました。品揃えがいいのはもちろんいいことなのですが、小さな書店にも自分が好きな本がおいてあるお店、はたまた趣味が合わない本屋などそれぞれカラーがあるんです。
どんな大型の本屋さんもすべての書籍を扱える訳ではないので、強い分野と弱い分野が出てきます。特に小さなお店なら推理小説が充実しているだとか、マイナーなコミック雑誌の単行本を取り揃えているとか、美術誌や洋書などビジュアルブックに強いお店などなど…その土地土地に特色を出した素敵な本屋さんがたくさんありました。
最近はどんどんつぶれてしまって、良い本屋に出会うとついついまとめ買いしてしまうそんな結果なのかもしれません。と、話はそれてしまいましたが、そういった訳で本を置くスペースも解消できるし、好きな本を気軽に探せると行ったいったことで電子書籍にトライしてみました。
■驚きのデジタルインク
今回私が手に入れたのはkindle Paperwhiteという、デジタルインクの物。以前同じくKindle Fireというタブレットでも電子書籍を読んでいたのですが、液晶画面はとにかく明るいので目が疲れてしまうんですね。
さらにいえば、明るいところだと反射して読みづらい。スマホなども一緒ですが、長時間見ていると目への負担がかなり大きいです。
今回手元に届いてパッケージを明けてみると、画面のところに模様がはいった紙が貼られていると思い、つめで剥がそうとしました。すると、絵が動いたんですね。ビックリしました。これ印刷じゃないんだ!と。
印刷クオリティの表示と、デジタルインクのコントラストで紙に印刷してある物を読むのとほとんど変わらず文字を読むことができます。これ簡単そうで、実はとてもすごいことだと思います。後ろからのライトではなく(もちろんバックライトもつきますが)これだけくっきり表示されるのであれば、目の疲れもありません。
■紙の本にはない機能性
もうひとつの驚きはその場でわからない言葉などは辞書が引けること。これは便利ですね。さらにいえば、X-rayという機能で、その本のあらすじ、登場人物に関わるトピックなどを抽出してくれます。時間がない時にどうしてもその本の内容を頭に入れておかないといけない時など便利ですね。
驚いたことにこれ1冊には約4000冊の書籍がはいるそうで、読んだ本は特にしおりをつけたりすることもなく、ページを閉じたその場所からまた読み直すことができます。複数の本にまたがっても、何としおりなしで、どの本も前回閉じた場所から読み直すことができます。僕は同時に数冊の本を行ったり来たり読んだりするので、これはとても便利でした!
マンガを始めとしたビジュアルブックも白黒になりますが、楽しめます。特にページ送りが指でスッと触るだけで次のページに進むので、片手で読めるのは通勤など電車の中でも便利ですね。
あとは、文字サイズを大きくできるところも便利です。夕方疲れてくると文庫の小さな文字が見にくいなんてことはないですか?デジタル書籍なら文字を大きくできますし、何冊も重たい本を持ち歩かなくてすみます。
■一番のメリットはどこでも好きな本が手に入ること
最後に一番のメリットは何かというと、やはりどこでも大体の本が安くてに入るということではないでしょうか。ネットの通じる環境であればいつでもどこでも最新の書籍をダウンロードできます。
ただ、紙の本に比べて物が手に入る訳じゃないのに同程度の値段というのを割高に感じるという方もいるかもしれません。Kindleを手にしてみると分かるのですが、毎日、日替わりセールが行われています。さらに月替わりでジャンル別のセールや無料書籍などもあり、実はお得感いっぱいのラインナップなんですね。
欲しい本がセールになっている場合もあるので、毎日チェックしてみるのもいいと思います。また青空文庫という著作権の切れた往年の名作などは0円で読むことができます。明治大正昭和の文豪の書籍はもちろんのこと、古典も充実。
時代小説好きなら吉川英治さんの「宮本武蔵」全8集や、三国志全集などもまるまるタダで読めます。これってすごいですよね。ちなみにその他の電子書籍のリーダーはどんな具合なのでしょうか。蔵書数を見てみましょう。
◎電子書籍の蔵書数(参考)
いろいろな電子ブックがありますが、マンガが強いところ、独自コンテンツを持っているところなど様々です。
私もKindle以外にSONYのREADER、楽天のKoboなどいくつかのサービスを試してみました。それぞれ大手なので蔵書数は遜色無いのですが、さすが餅は餅屋というんでしょうか、本を読むという点ではAMAZON端末に軍配が上がるように思います。痒い所に手が届くという点でいろいろ配慮がなされているのを実感できると思います。
ここまで書いてきてアマゾンの回し者のような褒めっぷりになってしまいましたが、私も本音のところでは紙の本が一番だと思っています。
ただ、街の本屋さんが次々に無くなってしまい、ほしい本になかなか出会えないという現状があります。
その一因でもある電子書籍がそれを解決してくれるというのはとても皮肉なことですが、活字好きにはひとつの選択肢としてあっても良いかもなと思いました。これによって活字文化がまた盛り上がり本屋さんが増えるようなことがあればいいなぁと個人的には思っております。
近くで使っている人が居たら少し覗かせてもらってみて下さい。電子書籍の印象がすいぶんと変わると思いますよ。
■Kindle Paperwhite
http://www.amazon.co.jp/dp/B00CTTL5XQ/ref=nav_k_kp