今月末に開催されることとなった、US OPENですが、コロナウイルスのロックダウン後、初のグランドスラムとなります。通年はUS OPENが年度最後のグランドスラムとなるのですが、今回はこの後に全仏オープンが控えています。ATPツアーのポイントは通常1年間のポイントの累計で争われます。
例えば昨年8月の試合で100ポイント獲得した選手が、次の年の0ポイントだった場合、持ちポイントが100ポイント下がるわけです。ランキングを上げていきたいのであれば、昨年より良い成績を取らないといけないという仕組みです。
ただ、今年はツアーが行われていなかった時期もありますので、過去22ヶ月のポイントのうち高い方をポイントとするというルールになりました。ものすごーく単純化しますと、昨年の試合で100ポイントとった選手が、今年同じ試合で出場しなくても(参加してないので0ポイント)過去22ヶ月さかのぼってポイントの良い方ですから、昨年の100ポイントを計上してあげるよといった制度です。
これの恩恵に預かるのはもちろん昨年優勝した大会のある選手ですよね。出場しても優勝しなければ、昨年よりポイントが下がるのが例年のルールですが、今年は出場しなくてもポイントを維持できるというわけです。
一番わかりやすい例で言えば、昨年USオープンを優勝したナダル選手はUSオープンに出場しません。ディフェンディングチャンピオンなのに?と思ってしまいますが、ポイントが下がらないのであればリスクをとって新型コロナウイルスの蔓延するNYに移動する理由がありません。また最大の理由が、この後に控える全仏オープンを万全の状態で迎えたいというのもあるかと思います。前人未到の13勝目がかかる大会でもありますので、ポイントが下がらず、かつスケジュールにも余裕をもたせたいというのもあるかもしれません。
9/13まで行われるUS OPENですが、その後9/27から全仏はスタートします。選手とは言え、別国への移動ですから入国後の14日間の隔離期間があるでしょうし、両大会にエントリーするとどうなるのかなど不透明な部分もあり、コロナウイルスの影響もあってか、今の所キリオス選手や女子ではバーティ選手などかなりの数の選手がキャンセルを申し出ています。
フェデラー選手は怪我で不参加、ディフェンディングチャンピオンのナダル選手も不参加となると大会の顔となる選手が限られてしましますが、ナンバーワンのジョコビッチ選手は参加を表明しています。何と言っても今年は無敗、勝率100%の男ですからこのまま優勝してしまうかもしれませんね。
気になるのは同会場で行われる前哨戦にてツアー復帰を果たす錦織選手です。怪我からの復帰戦をものにして、続くUSオープンでも活躍して欲しいものです。
なかなかテニスの試合が見られない日々が続きましたが、早く中継などでプロが躍動する姿を眺めて見たいものです。