先月の開幕前から上位ランク勢がこぞって怪我による不参加を発表しており、開幕前から波乱含みの大会となっておりましたが、まさかランキング2位のマレーまでドローが出たあとにリタイアするとは思いませんでした。
おかげでマレーが入らなかったトーナメントのボトムハーフにはマリン・チリッチ選手が繰り上がりで入るという不自然なドローとなってしまいました。
何が不自然かと言いますとトーナメントの上半分に今年のグランドスラマーのナダル・フェデラー、過去の全米王者のデルポトロ、先日までトップ10を何年も維持してきたベルディヒや今年絶好調のディミトロフやティームなどシード陣がひしめく一方で、ボトムハーフ(トーナメント下半分)はお世辞にも今期調子のいいとは言えないツォンガとウインブルドン決勝で涙したチリッチ、ズベレフくらいしかめぼしい選手がいません。
しかもツォンガとズベレフは2回戦負けのシードダウン、チリッチも3回戦負けとビッグネームが誰一人いないボトムハーフとなってしまいました。
ベスト8にすら到達した事の無い選手しかいないボトムハーフと、トップハーフの激戦具合があまりにも対照的で、これではドロー作成した大会運営にも疑問を持ってしまいます。
■この大波乱は予測できたか
NEW YORK, USA – SEPTEMBER 6: Juan Martin del Potro of Argentina competes against Roger Federer of Switzerland (not seen) in Men’s Singles tennis match within the 2017 US Open Tennis Championships at Arthur Ashe Stadium in New York, United States on September 6, 2017. (Photo by Mohammed Elshamy/Anadolu Agency/Getty Images)
先月テニスの投稿を行いましたが、見事に大ハズレで、錦織選手頑張れ!という投稿でしたが、出場すらしませんでした。この大波乱はどこからくるのでしょうか?
ひとつ原因としてあげられるのは、ツアーの過酷すぎるスケジュールです。
先月も書きましたが、上位陣は30代を迎え体力的にも全盛期と比べ、フィジカル面で下り坂です。そこに加えて、近年の大会数の多さと、出場制限(出なくてはいけない試合数)がネックとなり、ケガ人が続出しています。
考えてみるとウインブルドンなどはNHKで中継がありますが、比較的早いサーフェスで試合時間も短めの大会ですが、5セットマッチとなると5時間近い時間、選手は戦っているわけです。勝てば1日はさんでまた試合というのを1年のうち11ヶ月も通じて行っています。
そりゃあ、怪我もしますよね。
錦織選手もマレーも今期は全ての予定をキャンセルしたそうですので、来期は万全な調子で戻ってきてまた素晴らしいプレーを見せてほしいですね。
それとともに、試合時間を短縮する、セット数を減らすなどして、もう少し選手が怪我無く長くプロとして楽しめる枠組みなどを作ってもっとテニス界を盛り上げてほしいなと思いました。
さて、フェデラーも負けてしまいましたが、ナダルが久々の優勝を遂げて幕を閉じるのか、まだまだ全米オープンも目が離せませんね!