夏、大いに賑わう埼玉県秩父市の長瀞(ながとろ)町。緑深い山々を走る蒸気機関車「SLパレオエクスプレス」に、清流をゆく長瀞ライン下り、川の流れが速いところで行われるラフティング、天然氷を使った人気かき氷店「阿左美冷蔵」、さらに流しそうめんなどなど、都心から程近い距離で、これだけ"ニッポンの夏"を満喫できるところも、そうそうありません。
そんな長瀞でも花火が打ちあがります。その舞台となるのは「長瀞船玉まつり」。船下りの船頭さんたちが、水上の安全を祈願して水神様をお祀りしたことが発祥とされているお祭りで、今年は8月15日(土)に開催されます。
夕方5時、長瀞を代表する観光名所である長瀞岩畳沿いの川に、鈴なりのぼんぼりをつけた万灯船が、秩父屋台囃子を奏でながら出現。日が落ちるにつれてぼんぼりが光を放つようになり、だんだんと幻想的な雰囲気が増していく中、水上安全修ばつ祭がスタート。
安全が祈願されたあと、お盆らしく灯篭流しが行われます。
日が沈み切った19時半からは、いよいよ花火大会。美しい花火が次々と夜空を染め上げていきます。
打ち上げ数は約3500発を予定。都心部の大規模な花火大会に比べると多くはありませんが、川面に映る万灯船の明かりと、約1,000基に及ぶ灯篭のきらめきの中で眺める花火は格別。この地でしか味わえない、お盆らしい雰囲気が印象的な花火大会となります。
昼は長瀞の大自然をたっぷりと満喫し、夕刻から夜にかけては長瀞船玉まつりを楽しむ。そんな夏の一日を送ってみてはいかがでしょう。