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特集記事【2015年12/20日号】

「もう1年経つのか!」と月日が経つのが早く感じられる今日この頃。2016年も良い年にしたいですよね。

でも"良い年"とは一体どんな年のこと?お金が儲かったり、出世したり、人の縁に恵まれたりと"良い年"の定義は人それぞれではありますが、その土台となるのは、やっぱり健康であることですよね。すべての福は、健康があって初めて実感できるといっても過言ではありません。

そこで今年のパワースポット特集では、健康を祈願できる地を集めてみました。病気平癒や健康長寿、さらには人間だけでなく、家族の一員であるペットの健康を祈願できるスポットもご紹介。

体がなまりがちな年末年始に、運動がてら、ぜひお出かけしてパワーを受け取ってくださいね!
東京を代表する健康祈願の名所は、"寅さん"でおなじみの柴又帝釈天。江戸時代の初期に開かれた日蓮宗の寺院で、正式名称は「経栄山 題経寺(きょうえいざん だいきょうじ)」です。

18世紀末頃から、この帝釈天が庶民の間で「健康」「長寿」を願う人気スポットとなります。それは、現在まで伝わる「庚申(こうしん)信仰」の地だからです。

庚申信仰は、中国の道教をルーツとするもの。人間の頭と腹、足に「三尸(さんし)の虫」が棲んでいて、この虫たちは常に当人が悪さをしていないか常に監視しています。この虫は60日に1度訪れる「庚申の日」に、夜寝ている隙に閻魔大王のもとへ日々の行いを報告しにいきます。

その報告によっては、寿命が縮められたり、死後に地獄行きになってしまうともいわれていたため、昔の人びとは日々の悪事をためらうと同時に、三尸の虫が報告へ行かないよう、庚申の日は徹夜して過ごしたそうです。現在も日本各地に「庚申塚(庚申塔)」なる地名や史跡が残っていますが、これはもともと、寝ないで過ごす「庚申待」を3年(18回)続けたことの記念碑なのだとか。なかなか面白い民間信仰ですよね。

現在、帝釈天では「庚申まいり」の日に縁日が開かれ、健康や長寿を祈願する多くの人で賑わっています。平成27年の最初の庚申は2月8日(月)です。 また、見どころが豊富なのも帝釈天へお参りする魅力のひとつ。『男はつらいよ』の世界観そのままに人びとが暮らしている帝釈天の参道にはお土産屋やレトロなたたずまいの食堂が軒を連ねています。

帝釈天の境内には、お茶のサービスがある大庭園も。さらに"彫刻の寺"との異名があり、帝釈堂内殿の外部は精緻な彫刻がぐるりと覆っています。この見事なまでの芸術は、彫刻にさほど興味がない方も必見です!
■帝釈天 題経寺
西武新宿線の新井薬師前駅から徒歩5分、JR中央線中野駅からバスで5分。初詣の地としても有名な新井薬師 梅照院 薬王寺は、真言宗豊山派の寺院です。桜の名木が多いことから、東京都民の公募をもとにして選ばれた「新東京百景」のひとつとして認定されています。

この寺院のご本尊は、薬師如来と如意輪観音によるニ仏一体の黄金仏。かの弘法大師作だそうです。

薬師如来は、読んで字のごとく、病気を平癒して体と心の健康を司ってくれる神様。仏教が日本に広まり始めた頃から崇拝されている神様で、薬の壺を持つ姿から"医王如来"とも呼ばれています。新井薬師の薬師如来は、徳川の二代目将軍秀忠の子どもが患った悪質な目の病が、祈願したことによって治ったことで評判を呼び、"目の薬師"として現在も眼病に悩む方々が多く参拝に訪れています。

また、薬師如来から啓示を受けた第五世玄鏡が作ったとされる子ども向けの薬も、江戸庶民の間で評判になったことから、「子育て薬師」としても知られるようになり、お子さんの病気平癒を祈願する姿も後を絶ちません。

また、ご本尊以外にも境内にはパワーみなぎるスポットが点在しています。新井薬師の「新井」は、地盤の下の水源が豊かで、至るところで新たな井戸が掘れることからきています。その由来どおり、昭和の終わりに新たな井戸がみつかり、そこから引いた湧水は「白龍権現水」と呼ばれて一般開放されています。遠くから汲みに来る人も多いのだとか。"水"と"気"のパワーを感じられるスポットです。

なお、新井薬師前駅から山門までは商店街や出店が並び、縁日が開催される毎月8日、18日、28日には多くの参拝客が訪れます。もちろん初詣の時期も大いに賑わっていますよ。目やお子さんの病気にお悩みの方は、ぜひ訪れてみてください。
■新井薬師 梅照院 薬王寺
 ホームページ:http://www.araiyakushi.or.jp/
熊本の木原不動尊、千葉の成田不動尊と並び、日本三大不動のひとつに数えられる目黒不動尊。文字通り、不動明王を祀っているお寺です。 開かれたのは平安時代。大いに繁栄したのが江戸時代。三代将軍家光がこの地で鷹狩りを行った際、寵愛していた鷹が行方不明になってしまいましたが、ここの不動明王に祈願したところ舞い戻ってきたのだとか。そこで家光の信仰と庇護を受け、五十三棟に及ぶ大伽藍が復興したそうです。

さらには五色不動(目黒・目白・目赤・目黄・目青)のひとつとして、江戸城の五方を護ると同時に、江戸につながる五街道を守護する役目も担いました。

この不動尊の境内は、目黒という都会にありながら、斜面を利用して造られています。パワーの源は、各所から湧き出る水。「東京の名湧水57選」にも選ばれています。なかでも「独鈷の滝」は開山以来枯れることなく湧き続け、その傍らには水かけ不動明王像が祀られています。

この像に水をかけると、滝行をしたのと同じ功徳を積めるのだとか。滝が注がれている池周辺は清らかな気に満ちています。

本堂や、本堂裏に鎮座する大日如来をお参りした後は、足や腰の悩み解消を祈願する「腰立不動」にも立ち寄りましょう。

また、目黒不動尊から程近い距離にある「たこ薬師 成就院」にも行ってみたいところ。"たこ"とは、あの八本足の蛸のことで、蛸薬師は古くからある伝承信仰。

ここ目黒の蛸薬師と、京都の蛸薬師が有名です。

"薬師"の名の通り、ご本尊は薬師如来で、あらゆる病気平癒のご利益を授かることができます。さらに境内にある「おなで石」は、願をかけながら撫でると願いが叶うというもの。幕府の老中だった松平定信は、この石に願を掛けたところ、イボがきれいに取れた言い伝えが残っています。このことから、イボやたこ、アトピーなどの皮膚の病にご利益があるとされています。

ぜひ新春に、目黒の健康パワースポットを巡ってみてはいかがでしょう。
■目黒不動尊
■たこ薬師 成就院
 ホームページ:http://www.jyoujyuin.jp/
ペットのワンちゃんも、れっきとした家族の一員。いつまでも健康であってほしいものですよね。そんな愛犬家の方々が参拝に訪れる地として近年有名なのは、都内でも屈指のパワースポットとして知られる青梅市の武蔵御嶽神社です。

標高929mの御岳山の山頂に位置するこの神社は、古くから山岳信仰の地として崇められてきました。同神社に祀られている神様「大口真神(おおくちのまがみ)」はちょっと変わっていて、日本に生息していたニホンオオカミが神格化した神様。

伝説によると、ヤマトタケルが東征を行った際、この地で道に迷ってしまったものの、白い狼が現れて軍を導いてくれたのだそう。ヤマトタケルはこの狼に、神様となってこの山に留まり、魔物を退治するよう命じたそうです。

「山登りしないと行けないのか…」と思いがちですが、ご安心ください。麓からケーブルカーが出ています。ケーブルカーが到着する御岳山駅から神社までは舗装された道で徒歩25分くらい。宿坊が立ち並ぶ集落があり、なかなかの風情です。

そしてお土産屋さんが連なる道を抜けると、約330段の階段。階段を抜けると神社に行きつきます。晴れた日には都心のビル群も見渡せて、なんとも気分爽快!体がなまりがちな年末年始だけに、よい運動になりますよ。

境内に入ってすぐの正面にある本殿でお参りしたあとは、奥に位置する大口真神社へ。"お犬さま"と呼ばれる神様をお参りしましょう。

ちなみにペットのワンちゃんの健康だけでなく、道中で難を逃れる神として、登山や旅行の安全祈願、さらには「お犬」は「老いぬ」に通じるとあって、健康・長寿を祈願する神様として信仰を集めています。

ちなみにケーブルカーにペットを乗せることも可能で、神社としては珍しくペットを連れての境内散策もOK。

ペットを連れてこずに、愛犬の健康を祈願して、お守りを買って帰る方も多くいます。

なお、愛犬祈願の申し込みは、1月8日(金)のスタートとなります。元旦からの初七日は初詣に訪れる一般客で混み合うため、ワンちゃんにとってもストレスになります。

そのため、愛犬を連れての初詣は8日以降にお越しください、と同神社でも推奨しています。

また、平成28年1月18日(月)から3月末まで、工事のためケーブルカーが全面運休となります。

神社は閉まっていないため参拝することはできますが、登山する気持ちで臨むことをおすすめします。
■武蔵御嶽神社
 ホームページ:http://musashimitakejinja.jp/
今後の特集の参考にさせていただきます。
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