地震が直撃した熊本県を応援したい。そんな気持ちから、銀座にある熊本県のアンテナショップ「銀座熊本館」は震災以来、足を運ぶ人が増え、名産品を購入したり、募金する人が後を絶ちません。なんとも温かい雰囲気に包まれているように感じます!
さて、熊本の名産品がズラリと並ぶ中、まず目を引くのが、古くから現地に伝わる郷土料理「からし蓮根」。蓮根の中にからし味噌が詰められたユニークな料理です。
そのルーツは江戸時代初期。肥後藩の初代藩主、細川忠利公は体が弱く食欲不振がちだったそうです。心配した禅僧が、この地でとれる栄養価の高いものとして蓮根を推奨。食欲増進をもたらすからしと味噌を蓮根に詰めて献上したのが最初といわれています。当の忠利公は、これにより食欲が復活!稀代の健康食として殿様のお墨付きが与えられると同時に、蓮根の穴が細川家の家紋である「九曜」に似ていることから、藩を代表する一品となりました。
スライスしてそのまま食べるもよし、ちょっとお醤油やマヨネーズをつけて食べてもよし。素揚げにしたり、お茶漬けに加えても絶妙なアクセントになって、すごく美味!同時に、お酒とも良く合います。熊本のお酒といえば球磨焼酎!焼酎といえば麦、さらに九州では芋というイメージが強いですが、球磨焼酎はこの地で獲れるお米を用いたもの。お米を醸造させると日本酒になりますが、あえて蒸溜することで球磨焼酎は生まれました。お米からできているだけあって、和食との相性は抜群です。
さて次は、熊本県の銘菓をご紹介しましょう。同館で人気を博しているのが、昔からつくられてきた「いきなり団子」。ユニークなネーミングの由来は「いきなり(突如)お客さんが来たとしてもすぐに作れる団子」ということらしいです。輪切りにしたサツマイモと小豆あんを、お餅もしくは小麦粉でできた生地でくるみ、蒸すことによって出来上がります。近年では、栗やくるみを入れて食感のアクセントにしたり、生地に紅芋やよもぎを練りこんだりとアレンジされていることもあります。もちっとした食感とサツマイモとあんこの甘みが絶品で、腹持ちもかなり良い逸品です。
それにしても目につくのが、熊本発でいまや全国区の人気を誇るキャラクター、くまモン!菓子からジュースまで、たくさんの商品のパッケージにくまモンが顔を覗かせています。その理由は、くまモンの商標にあり。一般的なキャラクターは使用に伴って商標や版権の使用料が発生しますが、くまモンの場合は熊本県のPRにつながる場合において、許可申請さえすれば国内企業の商標使用は原則無料であること。さすがくまモン、ふところが深いですね!お土産に、ぜひどうぞ!