西伊豆・堂ヶ島といえば、遊覧船での洞窟めぐりや"伊豆の松島"と呼ばれる島々へのクルージングが魅力。
海に浮かぶ三四郎島と陸地が、干潮時に干上がった"砂の道"でつながる「トンボロ現象」は日本でもかなり珍しい現象です。加えて、大海原に沈む夕日の美しさにも定評があります。こうした風景を眺めつつ、ゆったり温泉を満喫できる"オーシャンビュー"施設の多さが、堂ヶ島の大きな魅力です。
おすすめは、トンボロ現象が起きる三四郎島が真正面に位置する、立ち寄り湯も可能な施設「海辺のかくれ湯清流」。海辺の露天風呂は、渚の音と潮風を体感しながら入浴できる醍醐味があり、まさに海辺の特等席。
「えんまん」「だんらん」といった貸切風呂も堂ヶ島の海沿いに位置し、家族やカップルでゆったりと、贅沢なひとときを過ごすことができます。
この地の立ち寄り湯の代表格、沢田公園露天風呂にもぜひ足を運んでいただきたいところ。
浴室は無垢の自然の醍醐味を演出する岩風呂で、男女ともに4〜5人も入れば一杯になるほどの広さですが、駿河湾を見下ろす高台にあるため解放感は随一。
夕日が差し込む中、遊覧船が静かに行き交う海を眺めつつの温浴は、リーズナブルでありながら、なんとも贅沢です!
さて、この季節のグルメといえば、やっぱり海の幸。旬を迎える伊勢海老は説明不要の美味しさです。
また、堂ヶ島でも南伊豆・下田名物「下田S級サザエ」が楽しめるところもあります。磯採りのサザエに比べると3倍以上のボリュームを誇る贅沢なサザエです。
その一方で今回紹介したいのは、堂ヶ島の伝統食をアレンジしたご当地B級グルメ「しおかつおうどん」です。
しおかつおは、カツオ漁で栄えた田子港を中心に、西伊豆に古くから伝わる保存食。丸ごと塩に漬け込み、じっくりと乾燥させてつくります。お正月には神棚に「正月魚」として供えられる縁起物でもあり、三が日が過ぎると神棚からおろして食べる習わしもあるのだとか。その食べ方は多彩で、薄切りした切り身を焼いて食べたり、焼いた身おご飯に乗せてお茶漬けにしたり、酢で塩抜きして酢の物にすることもあります。
しおかつおうどんは、ふりかけ状にしたしおかつおをゆでたうどんにかけ、ネギやノリなどをあしらって食べる料理。さっぱりした味わいが魅力で、うどん以外にもラーメンやすしなど、西伊豆の複数の飲食店でその味を堪能することができます。ぜひ一度味わってみてほしい逸品です!