さて、おススメの野菜をご紹介しましょう。今回はビギナーの方でも比較的簡単に育てられるものです。植えてから短期間で収穫できる野菜、たくさんの実がつく野菜、年中いつでも葉を収穫できる樹木をご紹介しましょう。
最近はスーパーなどでもよく売られているベビーリーフ。「ベビーリーフ」という植物があるのではなく、発芽から30日以内の若芽の総称です。一般的には水菜やリーフレタス、ルッコラ、からし菜、ほうれん草、チコリなどの若芽がよく使われます。サラダに使うと、それぞれの葉の食感や味わいが微妙に異なるため、見た目がきれいなだけでなく、美味しさに奥行きがでますよね。
種を撒くのに適した時期は、暖かくなる4月から6月にかけて。9〜10月の秋撒きも可能です。土を指でなぞり、5ミリくらいの溝をつけたら、そこに種をパラパラと撒き、軽く土を被せれば準備OK。実に簡単です。3日くらいすると小さな芽が出てきます。水やりは、土が乾かない程度で、水のあげすぎに注意しましょう。スクスク育って葉が重なり合うようになってきたら少し間引いて食べましょう。およそ3週間〜1ヵ月で収穫OK。その日に使う分づつ収穫して召し上がれ。
ベランダ菜園で人気を誇るプチトマト。その魅力は、簡単でありながら次から次への実がつき、何度も収穫の喜びを味わえることです。
菜園ビギナーの場合、プチトマトは種からだと少々骨が折れます。苗を買ってきて育てるのがおススメです。大人の身長くらいに育つことも多々あるので、深さ30cmほどの丸い鉢に植えこみましょう。植え付けの時期は関東地方だと5月がベスト。ゴールデンウィーク頃に植えると、6月中旬くらいから収穫を楽しめます。
ミニトマトを育てるにあたり、ポイントが2つ。1つめは、株元から2cm離したところに支柱を立てること。茎と支柱をビニールひもなどで軽く結んでおきます。
2つ目のポイントは、「わき芽」を取り除くことです。真ん中の茎から、いくつも枝が伸びるミニトマト。その枝の根元のところからもう一本、ニョキッと伸びてくるのが「わき芽」です。栄養が分散して実つきが悪くならないよう、そのつど伸びてきたわき芽を摘み取りましょう。手で簡単にとることができます。3〜4日に1回は様子を見るようにしましょう。
月桂樹の葉っぱを乾燥させたスパイスが「ローリエ」。野菜ではなく樹木ですが、初心者のベランダ菜園でも十分育てることができます。植え付け時期は5月。植え付けたら水をたっぷりと与えますが、その後は土の表面が乾いたときに少し与える程度でOKです。その後は、ある程度放っておいてもグングンと育ちます。やることといえば、枝が混み合ってきたら、風通しをよくするための剪定。そして冬と夏の2回、肥料をあげることです。日当たりがいまいちな場所でも育つので、手のかからない「孝行息子」といったところでしょうか。
収穫する葉は、若芽よりもしっかりと厚みのある、濃緑色のものがよいです。「お料理で使いたいな」と思った時にサッと採取できるところが最大の魅力ですね。カレーやシチュー、煮込み料理の香りづけはもちろん、ひき肉を炒める際に一枚フライパンに入れると臭みが取れて便利です。