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特集記事【2017年9/20日号】

やっと過ごしやすい季節がやってきました!台風もやってきていますが、嵐が過ぎ去った翌日の晴れ晴れしい空気はなんとも気持ちがよいですよね。

そこで、今月は秋の休日を自然の中で楽しめるハイキングスポット特集です。単に野山を歩くだけでなく、途中にお子さんが楽しめるレジャースポットがあったり、ちょっと他では見られないような絶景を満喫できたり、お手軽なのに標高の高い山の頂上にアクセスできるなど、思い出に残るようなスポットを厳選してみました。

共通しているのは、いずれも"お手軽"だということ。家族揃って楽しい秋の休日をお過ごしください!
最初にご紹介するのは、埼玉県入間市と飯能市、東京都青梅市にまたがって広がっている加治(かじ)丘陵。その名のとおり、細長くなだらかな"丘"です。標高差はおよそ100mほどなので、小さなお子さんや体力に自信のない方でも心配いりません。

スタート地点は西武鉄道池袋線の仏子(ぶし)駅。駅から丘陵まで近いのもありがたいところ。「桜山展望台」への道を示す標識が至るところにあるので、それを見ながら歩いていきましょう。

丘陵に差し掛かると、いざ森林浴。道は整備されていますので安心です。森を抜けると広々とした広場があるので、敷物を広げてお弁当を食べるのもいいですね。そして、標高189mの地点にある桜山展望台へ。低い丘陵ですが、周囲に視界を遮るものがないので、なかなかの景色を楽しめますし、天気のよい日には富士山もしっかり望めます。

そしてもうひとつ、加治丘陵をおすすめする理由があります。それは、「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」があること!ご存じの方もいらっしゃると思いますが、この公園はフィンランドの作家トーベ・ヤンソンさんの「ムーミン童話」の世界をモチーフにした公園です。

児童公園といえば、いわゆる遊具があって当たり前…と思われるかもしれませんが、ここには遊具がありません。いわば、自然が遊び相手。そして、地面からニョキニョキと生えてきたような「きのこの家」では、隠し部屋を探して探検!「子ども劇場」では、絵本の読み聞かせや紙芝居、音楽会、昔ながらの遊び教室などが随時開催されています。「森の家」には、トーベ・ヤンソンとムーミンの歴史をたどるパネル展示や、ムーミン童話や絵本が読める図書室もあります。

ひとしきり楽しんだら、入間川沿いを歩いてゴール地点である元加治駅へ。「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」を除けば、およそ6.5km、2時間ほどで完歩できるコースです。ぜひとも秋の休日を、なだらかな丘陵ハイクとムーミン谷の世界でお楽しみください。
■加治丘陵マップを配布しています(入間市)
行楽地、那須の秋もまた、すがすがしいものです。お手軽ハイクとしておすすめしたいのは、栃木県の最北端に位置する活火山、茶臼岳(ちゃうすだけ)。標高は1915mで、日本百名山にも選ばれている名峰です。 -

「全然お手軽じゃない!」と思うかもしれませんが、この茶臼岳、7合目と9合目の間を111人乗りの那須ロープウェイが運行しています。

7合目には駐車場があるので、車でアクセスすることが可能。

つまり、9合目からスタートできるというわけです。

ロープウェイで空中散歩を楽しんだ後は登山道で一路、茶臼岳山頂へ!時間にすると、大人の足で40〜50分くらいで、お子さんでも踏破できます。ただし、ごつごつした岩場エリアもありますので、靴はしっかりとした動きやすいスニーカーで出かけましょう。

茶臼岳は溶岩が噴火口から押し出され、冷え固まることで高さを増していった活火山。よって、ところどころからモクモクと白い煙が上がっていて、大地の鼓動を感じられるダイナミックさも魅力です。

ロープウェイ、9合目とそれぞれ見晴らしが良いのですが、やはり山頂から眺める那須連山と360度の絶景パノラマは、ぜひ味わってほしいところ。

そして秋におすすめの理由は、なんといっても紅葉です!ピークとなるのは例年10月上旬から中旬にかけて。赤や朱、黄色、橙色に色づいた紅葉が眼下に広がり、その美しさは格別です。

なおハイシーズンは駐車場が混みあいますので、マイカーでお出かけする場合は朝早めの到着を目指しましょう。

時間と体力に余裕があれば、「那須りんどう湖レイクビュー」などのレジャー施設に立ち寄ってみるのもおすすめ。同施設は乗り物、動物とのふれあい、お食事からショッピングまで楽しめます。なお11月5日までは、園内で「どてかぼちゃまつり」を開催中。巨大なかぼちゃが大量に並び、各種コンテストやクイズなどのイベントも実施予定です。10月後半からはジャック・オー・ランタンが並び、ハロウィンムードも高まりますよ!
■茶臼岳 那須ロープウェイ
 ホームページ:http://toya108.jp/nrw/index.php?id=5
房総半島の南、千葉県安房郡鋸南町と富津市の境に位置する鋸山(のこぎりやま)。標高は330mと高くありませんが、その名にふさわしく、この切り立った断崖絶壁がインパクト絶大ですよね。

元々、この地は良質な房州石の産地として知られ、江戸から明治にかけて建築や護岸工事、土木工事などに盛んに切り出され、活用されました。

その後、月日は流れ、景観保全のために石切りは行われなくなりました。なお鋸山の南側斜面は日本寺(にほんじ)というお寺の境内です。10万坪もの境内を散策しながら登り、山頂へ向かうことになります。

その途中には、日本一の大仏(薬師瑠璃光如来)や千五百羅漢、百尺観音などの石像が実に豊富!さすが名石の産地だな、と感心してしまいます。薬師本殿や大黒堂、通天窟などの建築物も風情満点で、飽きずに登れるところがいいですね。

そして山頂展望台にあるのは、例の切り立った崖「地獄のぞき」。

ここからは、船が行き交う東京湾および房総半島、富士山などが見渡せます。はた目からみると怖そうな場所ですが、実際に立ってみるとそれほどではありませんのでご安心を。なお、山頂エリアにダイレクトにアクセスできる有料道路やロープウェイもあります。

さて、鋸山まで出かけたら、ぜひとも立ち寄っていただきたいスポットがあります。千葉県君津市にある清水渓流広場です。ここには昨年SNSで一気に広まり、観光地化した「濃溝の滝」があります。実はこの美しいスポットの本当の名前は「亀岩の洞窟」。実際の濃溝の滝は、ここより下流にあるそうです。間違った名称で拡散してしまったんですね。

しかし、その美しさが変わることはありません。洞窟の中に日差しが差し込む様子は、まるでスタジオ・ジブリの世界を体現したかのように幻想的。時間帯やお天気によって、その表情が刻々と変わるところも魅力です。ぜひ足を運んでみてくださいね。
■鋸山 日本寺
 ホームページ:http://www.nihonji.jp/keidai/
■清水渓流広場(濃溝の滝・亀岩の洞窟)へのアクセス方法(君津市)
今後の特集の参考にさせていただきます。
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