そのスケールと緻密さは、高度な工芸品といっても過言ではありません。鉄道の歴史そのものを物語る鉄道模型や巨大ジオラマを楽しめる原鉄道模型博物館は、"鉄道模型の神様"といわれた故・原信太郎氏が製作・所蔵したコレクションを一同に集めた施設です。
ズラリと展示されている鉄道模型は、蒸気機関車に電気機関車など、昔に日本をはじめアメリカやヨーロッパなどで実際に活躍した鉄道車両を再現したものばかり。そのフォルムの美しさは、芸術的な工芸品の域にまで達しています。
また、これら模型を眺めるだけでなく、その車両や当時の鉄道にまつわる紹介やパネル展示も豊富なので、世界の鉄道の歴史を存分に感じることができます!その他、原信太郎氏が所蔵した鉄道プレートやコントローラー、氏が世界を転々として撮影した膨大な鉄道写真や、鉄道が運行デビューする際の最初の乗車券「一番切符」などの展示も見ごたえ十分です。
そしてなにより圧巻なのは、鉄道模型が走行する巨大ジオラマ。世界最大級のレイアウト全体を見渡せるよう、観覧席まで設けられているほどです。原信太郎氏の鉄道模型の特長として、"本物を忠実に再現している"点があります。そのため、ジオラマを走る鉄道模型も架線から電気をとりいれ、鉄のレールの上を鉄の車輪が走る緻密ぶり。だからこそ、レールのつなぎ目を通過する際の「ゴトンゴトン」という走行音も、実際の鉄道と同じ!その忠実な再現ぶりにぜひ注目してみてください。
また、「動鉄(どうてつ)実習」と称した、巨大なジオラマを運転するプログラムも適宜実施中。本物の運転台を使って鉄道模型を運転することができます。鉄道模型に取り付けられた車載カメラの映像もリアルタイムで見ることができるため、実際に鉄道を運転している気分に浸ることができますよ。
お子さんが喜ぶことはもちろん、大人の鑑賞にも耐えうる鉄道模型の総本山へ、ぜひ出かけてみてください。