まず最初にご紹介する湧き水スポットは、「花と歌舞伎と名水のまち」と称している埼玉県秩父郡小鹿野町。この地を通る県道282号線沿いに「毘沙門水(びしゃもんすい)」を汲める取水場があります。
毘沙門水は、環境省が選定する「平成の名水百選」に選ばれている名水。地元で"毘沙門山"と呼ばれている白石山の麓で湧いています。
この地で1月に行われる神事「馬上の管粥(もうえのくだげえ)」では、竹に入れたお米を毘沙門水で炊いてお粥にし、竹の割れ具合でその年の天候や農作物の生育を占っているのだそう。昔から由緒のある名水なんですね。
現在も、取水場はきちんと衛生管理が行き届いていて、地元の方々はもちろん、はるばる遠方から飲み水や生活用水として利用するために汲みにくる人も後を絶ちません。
一般消費者だけでなく、お水が味を大きく左右するお豆腐店や料理店の方も利用しているとのことです。
なお毘沙門水は、町内の農林産物直売所などでもペットボトル飲料として販売されています。さらに、この名水を使ったかき氷「毘沙門氷」も町内の飲食店や旅館など、複数の加盟店で味わうことができます。
トマトやいちご、ブルーベリー、かぼすなど地元産のフルーツを使ったシロップや、地元産のワインテイスト(ノンアルコール)の毘沙門氷もあります。秩父でかき氷といえば長瀞地方が有名ですが、人気店ともなるとピークは数時間待ちになることも…。一方で小鹿野町では複数の店舗で毘沙門氷を提供しているため、混雑を避けてフワフワ・キンキンのかき氷を味わいたい方にお勧めです!
なお小鹿野町には、埼玉県で唯一「日本の滝百選」に指定されている「丸神の滝」があります。落差76mに及ぶ3段の滝は、なんとも涼しげ!これから暑くなる季節にピッタリです。遊歩道も整備されているので、静かな森と滝に存分に癒されてください。