平成の30年間には、多彩な人気スポットが誕生しました。昭和の時代から人気を集めていたアミューズメント施設が、平成になって新たなトレンドを創り出したケースもあります。そのひとつが水族館です。
しながわ水族館(平成3年)、横浜・八景島シーパラダイス(平成5年)、アクアパーク品川(平成17年)など、新たな水族館がオープンする一方で、昭和29年に誕生した江ノ島水族館が平成16年に新江ノ島水族館として生まれ変わるなど、既存の水族館もこぞってリニューアルに踏み切り、新たな水族館ブームが生まれました。
昭和の時代から人気だったイルカやアシカなどのショーは今でも健在です。これに加えて水槽の素材や技術が進歩したことにより、これまでになかったトンネル型の水槽や巨大水槽がお目見えしたことも新たな話題を集めた要素のひとつ。また、これまであまり注目を集めてこなかったクラゲに幻想的な照明を施すなど工夫を凝らし、人気を集めたのも印象深いですね。バブルが崩壊し、閉塞的な雰囲気が漂う時代に「癒し」を求める人が増えたことも、その背景にあるのかもしれません。
平成の新たな潮流となった人気施設として、漫画やアニメのミュージアムも欠かせません。平成以前は、全国を見渡してみても東京・世田谷の長谷川町子美術館があるくらいで、他は皆無でした。しかし平成に入ると、関東では三鷹の森ジブリ美術館(平成13年)、青梅赤塚不二夫会館(平成15年)、藤子・F・不二雄ミュージアム(平成23年)が相次いでオープン。
関東以外においても宝塚市立手塚治虫記念館(平成6年)を皮切りに、石ノ森萬画館(平成13年)や水木しげる記念館(平成15年)など、漫画家ゆかりの地にミュージアム開館が相次ぎました。
先駆けとなった「サザエさん」の長谷川町子さんのミュージアムは「美術館」。以降はジブリを除いて「記念館」と名付けられているところがポイントです。
かつて「漫画=卑しいもの」とみなされてきた時代がありました。しかし今は、そんな風潮はありません。子どもの頃に漫画に夢中になった子どもたちが大人となった今、昔を懐かしみつつ「漫画=文化史」と捉えて鑑賞するようになるのはごく自然なこと。今ではデパートの展示会や美術館でも漫画展を開き、人気を得ています。
そして、平成24年に開業した東京の新たなシンボル、東京スカイツリー(R)にも触れておきましょう。今もなお、多彩な店舗が揃う「東京ソラマチ」や「すみだ水族館」を含め、国内外から多くの観光客を集めています。
東京スカイツリー(R)では、5月1日に新元号「令和」を祝う特別ライティングを実施。白地に赤の日本国旗をイメージしたライティングが輝きを放ちます。
また、天望デッキ上部へのレーザーマッピングによる演出も。4月30日は「ありがとう平成」、5月1日は「令和元年」をテーマにした演出が施されます。なお4月30日は天望デッキの営業時間が2時間30分も延長。例和元年の初日となる5月1日の0時30分まで営業します。延長営業時間は、天望デッキ当日券の入場料金は半額となり、「令和」がラベルに記載された缶ビールが先着500名にプレゼントされます。