最初に、初夏に採れる山菜を2つご紹介してみましょう。
まずは山ウド。春から初夏に採れる山菜です。一般的にスーパーに並んでいるウドは、日光を遮る地下などで栽培されているため、一般的に白色ですよね。
しかし、もともとウドはれっきとした山菜。山に自生する山ウドは、芽吹く2月頃は赤味を帯びているものの、季節が進むにしたがって青々とした緑色になります。
山ウドは湿度を含んだ傾斜地などに自生していることが多く、まずは葉を見つけることがポイント。成長が進むと茎が固くなるため、初夏に山ウドを採る場合は、先端部分の若めの茎を採るようにしましょう。
ただし、先端になればなるほどアクが強いため、お酢を少々混ぜた水につけて5〜10分程、アク抜きすることがおすすめです。
てんぷらはもちろん、スーパーで売っているウド同様に酢味噌で合えても絶品。山ウド特有の苦みがクセになりますよ。
なお、葉も天ぷらなどにすると美味しいので、茎と共に採取しましょう。ちなみに皮は、きんぴらにして食べることも可能です。
次に、ウワバミソウ。東北地方では「ミズ」と呼ばれ、頻繁に食卓に上る山菜です。旬は初夏から秋にかけて。ウワバミとは大蛇のことで、蛇がいそうなジメジメしたところ、たとえば日陰で水が湧いているところの周辺や、湿地帯で多くみられます。
1本見つけたら、その周辺も要チェック。群生していることが多いためです。しかし、くれぐれも採りすぎには注意してくださいね。また、根っこごと採るのではなく、翌年も育つように根元から数センチ残して折り取るようにしましょう。
やや粘り気がありつつ、シャキシャキとした食感のウワバミソウは、どんな料理にも合う万能選手。茎の部分の薄皮さえ剥ぎ取ればアク抜きも必要ありません。おひたし、みそ汁の具、炒め物、浅漬け、和え物にも良く合い、お酒の肴としても重宝しますよ!ぜひ葉っぱの形状を覚えておいてください。