寺社仏閣で行われる節分では、豆撒きに芸能人や関取が招かれることも少なくありません。彼らの姿を間近で見られるというのも、節分の魅力のひとつですよね。誰が、どの寺社仏閣に呼ばれるかは、節分直前に発表されることも多いのですが、特色があることは確かです。さっそくご紹介しましょう。
まずは浅草の浅草寺。節分の様子は、例年テレビ等で報道されています。「観音様の前には鬼はいない」ことから、「鬼は外」と発せず「千秋万歳福は内」と唱える点が特徴です。
浅草は古くから芸能の中心であることから、歌舞伎役者や芸人、落語家など、日本ゆかりの芸事にちなんだ方が招かれる傾向があります。ちなみに2019年は、NHK大河ドラマ「いだてん」でお茶の間の顔にもなった中村勘九郎さんも登場しました。
続いては、東京都日野市にある高幡不動尊金剛寺。例年2月3日に節分会豆撒式が開催されます。こちらも、不動明王が睨みをきかせているため、境内に鬼はいないとされ「鬼は外」の掛け声がないことが特徴です。また、節分のお祭りに並行して「だるま市」も開催され、例年多くの人出があります。
豆撒き役の注目は、タレントに交じって「キティちゃん」がいること!サンリオピューロランドからも程近いからでしょうか。キュートな裃(かみしも)をつけた和装のキティちゃんが豆を撒く欄干に顔を出すと、歓声が上がります。ぜひ一度、訪れてみてください。
厄除けとして名高い西新井大師では、節分の日に豆撒きと、務めを終えただるまを追焚き上げする「だるま供養」が行われます。こちらの豆の撒き手は、関取です。地元に宮城野部屋と玉ノ井部屋があることから、例年それぞれの部屋の関取が登場します。
相撲は古来、神事として神様に奉納するものでした。関取が土俵で踏む「四股(しこ)」は、土の中にいる邪気を払う力があると言われています。魔除け、厄除けを意味する節分では、まさにうってつけの存在ということから、この時期引っ張りだこになっているようですね。
最後にご紹介するのは神田明神です。神田明神は古くから江戸の町の守護を担い、近年では縁結び、さらにはオフィス街からも程近いことから、商売繁盛などで多くの方々が参拝に訪れます。
もうひとつ、特徴的なのは「アニメの聖地」ともみなされていること。人気アニメ「ラブライブ!」にしばしば登場し、立地的にも秋葉原から近いということもあり、例年アイドルや声優さんが多く豆まき役として登場します。
節分直前に公式ホームページなどをチェックして、お目当てのタレントや関取がいる節分祭に出かけてみるのも良さそうですね!ぜひ楽しみながら「福」を呼び込んでください。