2020年のオリンピックより、日本で人気を集める野球とソフトボールが正式種目として3大会ぶりに復活しました。また、今回から新たに加わった競技もあります。その競技と見どころについてご紹介しましょう。
まずは空手。琉球王朝時代の沖縄にルーツを持つ武術・格闘技です。競技は大きくわけて「形」と「組手」の2つ。「形」は、相手と対峙するのではなく、仮想の敵に対する攻撃と防御を一連の流れとして組み合わせた演武です。動きや停止のメリハリとスムーズな流れ、そして渾身の気合。最初はどのように優劣をつけるのか戸惑うかもしれませんが、上手い人とそうでない人の「形」を見比べると一目瞭然。美しくも力強い演武にぜひご注目ください。
「組手」は、1対1で行う対戦型の空手です。攻撃は「突き」「蹴り」「打ち」の3種類。剣道やフェンシングと同様に、しっかりと正しい姿勢で威力ある攻撃をした場合にポイントが入ります。
そして、スケートボード。ジャンプや空中でのアクション、回転などの技を競います。冬季オリンピック種目のスノーボードの「ハーフパイプ」のように、技の難易度や成功率、技同士の組み合わせやオリジナリティなどに要注目です。
種目は2つで、「ストリート」は、あたかも街中を自由に滑るようなスタイル。「パーク」は、窪みがあったり段差があったりと、複雑なパークが舞台。スタイリッシュな戦いが予想されます。
サーフィンも今回より種目に加わりました。20分程の時間内に波に乗り、高得点が出た2本の合計で競います。
技の素晴らしさが優劣を決めるのはスケートボードと同じですが、なにせこちらは自然が相手。波のコンディションが変わるため、どの波でトライするかの判断と、その波に合わせた技のチョイスなど、経験と柔軟な発想がモノを言う競技です。
さらに、スポーツクライミング。「ホールド」と呼ばれる突起物が点々とした壁を、2人が同時にスタートして速さを競う「スピード」と、複数のコースを制限時間内にいくつクリアできたかを競う「ボルタリング」、高い壁を制限時間内にどこまで登ることができるかを競う「リード」があり、参加選手はすべてを行います。その合計点でメダルが決まる競技です。
また、バスケットボールは以前から種目としてありましたが、今回から3人制の「3on3」が新たに加わりました。バレーボールに対してのビーチバレーのようなものですね。さらに自転車競技にも、ジャンプやコーナーリングなどの技を競う「BMXフリースタイル」が追加されています。スケートボードを含め、華麗な技を楽しむ、ストリート感あふれる競技が増えたことが、今回のオリンピックの特徴のひとつです。なお、パラリンピックにもテコンドーやバトミントンが競技として加わっています。