最後にご紹介するパワースポットは、東京・北品川にある明鏡山善行院 養願寺です。
十二支の"守り本尊"をご存じでしょうか?これは、干支それぞれに特定のご本尊があるというもの。たとえば2020年の場合、子(ね)年生まれの人と12月生まれの人は、千手観音菩薩に守護してもらえます。丑年・寅年生まれの人と、1・2月生まれの人の守り本尊は、虚空蔵菩薩。一般には、知恵を授かる仏様として古来より信仰を集めてきました。
養願寺の本尊は、この虚空蔵菩薩です。お子さんが13〜15歳までにお参りすると、福と徳と知恵を授かれる「十三詣り」の信仰とも結びつきが深く、春と秋の大祭では多くの人々がお参りに訪れています。
お寺は閑静な住宅街の一画にあり、とてものんびりとした雰囲気。皆さまご存じの布袋様も鎮座しています。実は養願寺は、北品川から大森まで、4.5qほど旧東海道を歩く「東海七福神」のひとつでもあります。また、同寺の「木造不動三尊像」「銅造阿弥陀如来立像」は品川区指定文化財に指定されていますので、こちらもお見逃しなく。
なお、周辺はぶらりと散策するのにもおすすめ。開発が進む品川の地にあって、北品川は風情のある商店街が残り、ゆったりとした時間が流れている印象を受けます。
商店街からお寺へと続く「虚空蔵横丁」は、現在も残る旧東海道の横丁のひとつ。江戸から続く名物の品川丼を出す寿司屋などが並んでいます。銭湯の前の煉瓦塀は、古き良き風情を漂わせるこの横丁の象徴的存在。さらに木造住宅や長屋、手押しポンプ井戸など、ちょっとした見どころも豊富です。
パワースポットへのお参りがてら、この界隈を散策してみてはいかがでしょう。