巣ごもり期間は、おうちでご飯を食べるケースが増えるもの。そんな時に重宝するもののひとつが、パスタです。まずはパスタの具材として合わせやすそうな春の食材をご紹介します。
まずはホタルイカ。産地として有名な富山湾では、毎年3月1日が漁の解禁日。4月から5月初旬にかけてが最盛期となります。とても繊細で傷みやすいため、生のホタルイカがご当地以外で出回るのはかなり稀。釜揚げされているものは、全国どのスーパーにも並びます。
お酒を飲まれる方は「酢味噌和えにするのがいちばん!」とおっしゃられるかもしれません。甘露煮、天ぷら、沖漬けも魅力的ですよね。しかし、魚介類の調理法に長けているイタリアンとの相性も抜群。トマトベースや、オリーブオイルとガーリック、鷹の爪をふんだんに使ったパスタにもぴったりです。
プラスアルファの彩りを加えたいなら、菜の花も。春の菜らしく、程よい苦みが絶妙なアクセントとなります。菜の花の苦み成分、アルカロイドは疲労回復やストレス解消の効果が期待できるうえ、ビタミンAも豊富。見た目だけでなく、体にも嬉しいパスタに仕上がります。
もうひとつ、おすすめしたい食材はホワイトアスパラガス。3月から5月にかけて旬を迎えます。実はヨーロッパでは、「桜前線」のように「ホワイトアスパラ前線」が発表されるほどの人気ぶり。スペインを皮切りに前線がどんどん北上し、地域の「食べ頃」を示してくれます。
ちょうど芽が出るときに土を盛り、日光を遮りながら育てることで、白いアスパラガスが出来上がります。グリーンアスパラガスとの違いは品種ではなく、育て方なんですね。グリーンのように青臭さがないため甘みが際立ち、野菜が苦手なお子さんでも無理なく食べられる点も魅力です。
食べ方の定番は「茹で」です。ヨーロッパでは、オランデーズソースをかけて食べます。このソースは、バターとレモン汁、卵黄に塩コショウを入れて混ぜたもの。クリーミーでコクのある味わいがホワイトアスパラガスのうまみを引き立てます。なお、茹でる前は穂先の下から皮を向いておきますが、茹でる際に皮も一緒に鍋に入れると、良質なダシが出るのでおすすめです。茹で汁そのものも美味なので、捨てずにパセリやベーコンを加えてスープにしていただくことができます。
今では、珍しい食材であったとしても、ネットで検索すればすぐにレシピが入手できる時代です。ぜひ春らしい食材を使った料理にチャレンジしてみてください。