お花見のシーズンが近づくと、期間限定で桜をあしらった総菜やスイーツが売り出されます。手毬寿司など華やかな花見弁当もデパ地下などでよく見かけますよね。
もちろん、そうしたものもパーティーをする際には手に入れたいところですが、もう少し日常的に、手料理に加えるなどしてお花見気分や季節感を出すこともできます。おすすめは、桜の花の塩漬けです。
桜の花の塩漬けは、がくを取り除いた花を塩や梅酢などで漬け込んだもの。スーパーでもごくたまに見かけますが、最近はネット通販でも手に入ります。
もっともシンプルな楽しみ方は"桜湯"。白湯に桜の塩漬けを浮かべると、縮こまっていた花がゆっくりと開き、なんとも華やか。
もともと桜湯は、婚礼の儀など"ハレの日"において、お茶の代わりに出されていました。お茶だと"お茶を濁す"に転じて縁起が良くない…といった由来からです。
もちろん、料理にも使うことができます。シンプルかつ華やかに仕上がるのは、おにぎり。
桜の塩漬けを水洗いして、5分ほど水につけて塩抜き。ご飯と混ぜる際はみじん切りにして、握った後に包丁を入れていない桜を載せれば出来上がりです。
商品によって塩の漬け込みやまぶし具合が異なるので、味見して薄味だったら塩を加えるなどして調整しましょう。
また、全体をピンク色に仕上げたい場合は桜でんぶを混ぜるのもひとつの手。味にアクセントを加えたい場合は枝豆と一緒に握ることで、春らしい黄緑色と桜色のおにぎりに仕上がります。炊き込みご飯にしても美味しいですよ!
クッキーなどのスイーツに使用する際は、少し長めに塩抜きするのがコツ。さらに、市販のチーズケーキやババロアなどに桜の塩漬けをチョンと載せるだけでも、季節感が出ておすすめです。
ちなみに、桜の塩漬けの名産地は神奈川県の秦野市。その千村地区は八重桜の生産量が日本一で、八重桜の塩漬けとしての生産量は、全国のシェア80%を占めます。ぜひ様々なアレンジを楽しんでみてください。