夏、涼しげな川を眺めながらのお食事も格別です。ここでは「風流」を感じられる中、グルメを楽しめるスポットをご紹介しましょう。
まずは栃木県大田原市にある黒羽観光簗(やな)。簗とは川魚をとる仕掛けのひとつで、川の流れが一カ所になるよう竹や鉄骨などを組み、そこに来る魚をつかまえるもの。
この地に流れる那珂川は、鮎の漁獲量日本一を誇る清流です。夏の風物詩として知られ、11月15日(火)まで鮎などのつかみ取りを楽しむことができます。
ひとしきり楽しんだ後は、当然ながら鮎料理!塩焼き、フライをはじめ、鮎の釜めしや刺身などを併設されたレストランで満喫することができます。プロの職人による絶妙な火加減の塩焼きも美味しいですが、さらに臨場感を味わいたいなら、いろりの炭火で自分で焼くことができる「ろばた焼定食」もおすすめです。
最後にご紹介するのは、神奈川県の箱根町。都心部からアクセスも良く、観光名所に事欠かない温泉郷として愛されていますが、この地に「川床」があるのをご存じでしょうか?
川床とは、河原に床をせり出して、涼みながら食事等ができるスペースのこと。京都の鴨川や貴船川が有名ですが、箱根町湯本茶屋エリアにある「牛なべ右近」でも川床でのお食事を楽しむことができます。
戦国時代の終わり、小田原北条攻めの際に、キリシタン大名だった高山右近が武将たちに牛鍋を振舞ったとされることにちなみ、箱根で特選和牛の牛鍋を提供している同店。そこに面しているのは箱根の山を流れる清流、須雲(すくも)川です。夏は涼しく、そこでいただく牛鍋は風流そのもの。9月半ばまでは、200個の小田原風鈴を飾ったイベントも実施中です。秋や冬も牛鍋+こたつで川床を楽しむことができます。
日々の喧騒を忘れ、「川の涼」を体感しながら舌鼓を打ってみてはいかがですか?