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特集記事【2023年7/20日号】

やはり、と言いますか、今年の夏も猛烈な暑さの日が続いています。昔の日本は、風鈴の音や涼やかに泳ぐ金魚で"涼"を取っていましたが、さすがに今、それだけでしのごうとするのは危険です。ムリせずにクーラーもしっかり使いながら、健康的に夏の暑さを乗り切りたいものです。

そこで今回は、涼を得る昔ながらのモノだけでなく、最新のアイテムや科学的な見地からの暑さ対策を交えた情報をお届けします。

自宅で楽しみながら涼を得るかき氷、熱帯夜対策、最新の扇風機や冷風扇紹介の3本立てでお送りいたします!

まずは昔から日本の夏に欠かせない、かき氷の話題からご紹介しましょう。

カラダの熱を逃がす方法は大きくわけて2つあります。ひとつは体の外から冷やすこと。クーラーや扇風機がこれにあたります。もうひとつは、体の内側から冷やすこと。お水でもOKですが、氷の場合は「融解熱」というエネルギーが生じます。

「熱」とありますが、温度が上がるわけではなく、氷が溶けて液体になる際に、周囲の熱を奪ってくれるエネルギーという意味です。そのため身体に熱がこもっているなと感じたら、液体の水よりも体を冷やす効果が高いというわけです。

ちなみに、液体が気体になる際にも同じような作用が生じ、これを「気化熱」と言います。昔から伝わる「打ち水」が周囲の気温を下げるのも、この気化熱の効果です。

近頃の夏はかき氷がちょっとしたブームで、ゴージャスなかき氷を出すお店も増えています。しかしながらけっこうお値打ちのため、今回は自宅でつくるかき氷について触れましょう。

現在のかき氷のトレンドは"ふわふわ系"。粒状ではなく、口に入れると、粉雪のようなふわっとした食感が楽しめるものです。近年のかき氷機には、こうした"ふわふわ系"をつくる機能や細かい刃が搭載されているものもあります。

一方で、ちょっと工夫して"ふわふわ系"にする方法も。ひとつは、砂糖水を凍らせることです。200mlに対してお砂糖大さじ3杯。しっかり混ぜてから凍らせます。四角く凍らせるよりも、かき氷機に付属している専用容器を利用しましょう。

ちなみに使用するお水は、水道水よりも浄水器を使ったり、軟水のミネラルウォーターを使ったほうがふわふわ度が増します。また、お水の代わりに牛乳400ml、砂糖大さじ2杯、練乳大さじ1杯を混ぜて加熱し、粗熱をとってから凍らせると、氷自体に味がついた「台湾風かき氷」になりますよ。

自宅でつくる場合ですと、あんこや練乳、抹茶、ドライフルーツなどを乗せたりと、さまざまなバリエーションも楽しめます。ぜひ今年は"自宅でふわふわ"かき氷をお楽しみください。
近年は夜になってもあまり気温が下がらず、寝苦しい夜を過ごされている方も多いと思います。暑い時は無理せずクーラーをつけ、寝る前にコップ一杯の水で水分補給することが大前提。それにプラスして、少しでも快適に過ごせる工夫の数々をご紹介しましょう。

まずは夜の入浴について。低い水温のシャワーでサッと汗を流すのも気持ちよいですが、逆にバスタブに浸かり、身体を少し温めることも有効です。体温には、皮膚の表面の温度「皮膚温」と、それよりも約1度ほど高い、内臓周辺部の「深部体温」があります。深部体温を上げると、その反動で下げる効果がてきめんに働き、一定まで下がると「眠くなる」というメカニズムです。

また、身体が温まることで手足の末梢血管が広がります。身体にもともと備わっている「熱を逃がす」機能も働きやすくなります。「夏場は寝つきが悪い」という方は、できれば就寝1時間前までにバスタブに浸かるか、シャワーの場合でも温度を下げ過ぎず、首の後ろなどにしっかり湯を当てて深部体温を少し上げることを試してみてください。

次に意識したいのは、寝具です。身体が深く沈み込むような柔らかい素材のマットレスだと、身体と密着する部分が増え、より暑さを感じてしまいます。

夏のマットレス・敷布団はやや固めがおすすめ。さらに近年は「冷感」を掲げるマットレスや掛け布団なども人気です。通気性や吸水性を重視して選ぶようにしましょう。

そして寝室。クーラーでキンキンに冷やすのは避けましょう。せっかく広がった末梢血管が縮んでしまい、放熱機能が働きにくくなります。少し高めの温度設定にして、扇風機を併用するのもひとつの手。足首など、太い血管が通っている部分に風をあてるようにすると、深部体温が下がりやすくなります。 入浴と寝具、さらにクーラーや扇風機も賢く使って、夏の熱帯夜を和らげましょう。
次にご紹介するのは扇風機。昔から日本の家庭で活躍してきましたが、最近新たな進化を見せています。

まずひとつめの進化は、携帯型扇風機です。ハンディファンやポータブルファンなどとも呼ばれています。近年では充電機能の充実などもあり、街中や電車の中、郊外の公園などでも使用している人をよく見かけるようになりました。片手に持つタイプのものもあれば、首にかけるハンズフリータイプのものも出回っています。

いつでもどこでも簡単に涼を得られるスグレモノですが、使用する際に心掛けておきたいこともあります。当たり前ではありますが、送られてくるのはあくまでも風だということ。酷暑の屋外で使用すれば、温風を顔に当てることになります。特に首周りには太い血管が通っているため、ここを温めてしまうと全身に熱が伝播してしまいます。

また、「汗をはやく引かせたい」という気持ちも実は危険。汗は、先ほどお伝えした「気化熱」の作用で、蒸発する際に身体の熱を逃がしてくれる機能を持っています。

ファンを皮膚に当て続けると、通常よりも早く汗が蒸発してしまい、十分な効果を果たさないまま熱は体にこもってしまうのです。

そこで活用したいのが、濡れたタオルやハンカチなどです。また、ハンディタイプのミスとなども有効。

顔や首筋に当てたり、霧吹きすることで「気化熱」の作用が働き、効率よく熱を逃がしてくれるようになります。 ちなみに、この気化熱を利用して冷たい風を出してくれるのが「冷風扇」です。

エアコンが部屋全体の温度を下げるのに対し、冷風扇はピンポイントで冷たい風を送り出します。卓上タイプのものや、寝室や仕事部屋での利用に便利な静音タイプ、水だけでなく保冷剤や氷をストックできて冷え効果の高いタイプなど、ラインナップも多様です。

なにより、エアコンが苦手で体調を崩しがちな方や、電気代が高騰する中、エアコンよりもコスパの良いものを利用したい方におすすめです。ぜひ検討してみてはいかがですか?
今後の特集の参考にさせていただきます。
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