数年前には、健康系番組でポリフェノール効果が取り上げられ、赤ワインが食卓に身近なものとなりました。その後、プリン体含有量が少ないという触れ込みで、あまり九州以外では身近なものでなかった焼酎が全国区に。「魔王」や「伊佐美」にはいまだに信じられない値段がついています。そして、最近のシャンパン・スパークリングブーム。ユーロ高とあいまって、数年前では信じられない値段で取引されている銘柄もあります。
時代と共に好まれるお酒も変わってきていますね。レストランやバーに行くと、お店によってはかなりの数のお酒が並んでいます。何がなんだかわからなくって、「とりあえず、ビール」と言われる方も多いでしょう。
銘柄や種類は多いかも知れませんが、お酒は造り方で分けると「醸造」「蒸留」「混成」たった3種類。
「醸造」とは、酵母の発酵作用によって製造する方法であり、最も古くから使われている製造法です。ワイン、シャンパン、ビール、日本酒といったものが代表的なものです。原料は、糖類(果実等)と穀物(大麦や米等)の大きく二つに別れます。発酵という製造法上、あまりアルコール度数は高くなく、飲み口の良いものが多いというのが特徴です。
「蒸留」とは、醸造したものをさらに蒸留することによって生まれる、アルコール度数の高いお酒です。この蒸留技術は、中世ヨーロッパの錬金術の副産物として発達した技術といわれています。ブランデー、ラム、ウイスキー、ウォッカ、ジン、焼酎、泡盛といったものが代表的なものです。主な原料は、醸造の場合と同じく、糖類(果実等)と穀物(大麦や米等)の大きく二つに分けられます。蒸留酒は、アルコール度数が高く、飲み口がすっきりしたものが多いので、カクテルの主材料として使われているものが多いです。
「混成」とは、蒸留酒や醸造酒に、ハーブや果実や糖類を加える製造法です。有名なところでは、キュラソー、カシス、シャルトルーズ、カンパリなど蒸留酒をベースに造ったものが多く、リキュールと呼ばれています。色、香り、味、本当に多くの種類があり、カクテルには欠かせない存在となっています。お菓子や料理にも活用されているので、女性にもわかりやすいでしょうか。ちなみに、女性に好まれる梅酒も混成酒です。
最近では、レストランのメニューには色々なカクテルが並んでいて、そのカクテルに使われているお酒が書いてあることも多くなってきました。お酒のレパートリーを覚えると、どんなものが出てくるか想像がつき、メニューを見るのも楽しくなってきますね。