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特集記事【2023年10/20日号】

ずいぶんと過ごしやすい季節となりました。夜になると少し肌寒いくらいですね。一方で、スカッと晴れた秋の空の気持ちよいこと!季節を感じながら日々過ごしたいものですね。

そこで今月は紅葉の特集です。エリアを全国まで拡げて、「たとえ今年は行けなくても、いつかはきっと行きたい」と思わせてくれるような錦秋絵巻の絶景スポットをご紹介しましょう。

東海エリアの絶景から、テレビなどでもお馴染みのお寺やトロッコ列車、そしてロープウェイで空中散歩しながらの紅葉狩り。色づく秋を心と体で感じる旅へ、いまこそ出かけてみませんか?

まずは京都の名所から。秋の京都といえば、たくさんの寺社仏閣の境内で木々が色づき、「どこを切り取っても絶景」といえるほどです。その中で「遠く西日本まで旅をした甲斐があった!」と思わせてくれそうな、2つのスポットをご紹介しましょう。

1つ目は京都市左京区の瑠璃光院(るりこういん)です。このお寺があるのは、市街の東に位置し、喧騒から一歩離れた「八瀬」と呼ばれるエリア。東に比叡山、西に若丹山地を望む高野川沿いの渓谷に位置し、静かで風光明媚な景色が広がることから、平安時代の貴族からも好まれてきました。

味わい深い山門をくぐり、苔むした庭を眺めつつ石段を上って書院へ。その古風な建物の2階から見渡す「瑠璃の庭」が圧巻です。色づいたカエデやモミジが漆塗りの廊下に映り込む様子は、まさに"浄土の世界"。「床もみじ」として親しまれています。なお瑠璃光院は、通年で境内の参拝を行っていません。参拝できるのは春、夏、秋に行われる特別拝観期間のみ。2023年秋季は10月1日(日)から12月11日(月)にかけてです。紅葉がピークを迎える11月は、瑠璃光院の公式サイトで予約してから出かけましょう。

2つ目は、市街を挟んで逆側、西に延びている嵯峨野トロッコ列車です。テレビ番組でもよく登場するので、ご存じの方も多いかと思います。

同列車は、山陰本線の旧線を活用した観光列車。京都屈指の観光名所・嵐山に位置するトロッコ嵯峨駅と、トロッコ亀岡駅の間、7.3kmを約25分で結んでいます。保津川渓谷に沿って走るトロッコ列車は開放感抜群で、紅葉に染まる秋は"モミジの真っただ中"を走っているかのよう。次から次へと変わる紅葉絵巻を楽しむことができます。

例年の見頃時期は11月中旬から12月上旬にかけて。なお10月14日(土)から12月29日(金)にかけては嵯峨野トロッコ列車紅葉ライトアップ&イルミネーション「光の幻想列車」が運行します。一度は乗ってみたい秋のトロッコ列車、ぜひ体験してみてはいかがでしょう。
■瑠璃光院
ホームページ:https://rurikoin.komyoji.com/
■嵯峨野トロッコ列車
ホームページ:https://www.sagano-kanko.co.jp/
続いては、首都圏からも比較的アクセスしやすい東海地方の絶景紅葉をご紹介。まずは伊豆半島、静岡県伊東市に位置する一碧湖です。

うっそうと広がる森に囲まれたこの湖は、約10万年前の噴火でできた火山湖。大きいほうが「大池」、小さいほうが「沼池」で、2つ合わせて一碧湖。丸いかたちをしていることから「伊豆の瞳」とも呼ばれています。カヤックやボート、釣りなどのアクティビティも楽しめるほか、一碧湖をぐるりと回る一周約4kmのハイキングコースもあり、美しい湖畔の風景を満喫しながらのお散歩がおすすめです。時の歌人、与謝野鉄幹・晶子夫妻も、この地をこよなく愛したといいます。

圧巻なのは紅葉に染まる秋。例年11月下旬頃から木々が色づき、12月上旬頃に見頃を迎えます。黄色とオレンジ、赤が入り混じった紅葉と、静けさ漂う湖。眺めているだけで、心がゆっくりと落ち着いてリフレッシュできますよ。

続いては、東海地方屈指の紅葉の名所、香嵐渓(こうらんけい)です。愛知県豊田市足助町に広がっています。

矢作川の支流にあたる巴川がつくる渓谷。江戸時代に地元の名刹、香積寺(こうじゃくじ)の住職だった三栄和尚が最初にこの地にモミジを植樹したといわれ、現在はなんと約4000本!この数字は全国でも屈指の規模を誇ります。見頃は例年11月中旬から下旬にかけて。毎年11月には「香嵐渓もみじまつり」が開催され、夜間は山全体が幻想的な光を放つライトアップが行われます。

また、渓谷以外にも、先ほど述べた香積寺や、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「足助の町並み」など、見どころは豊富。ぜひ、至るところで秋を感じてみてはいかがですか。
■一碧湖(伊豆・伊東観光ガイド)
■香嵐渓(ツーリズムとよた)
最後は再び西日本に飛びまして、一生に一度は眺めてみたい「ロープウェイからの紅葉」スポットをご紹介します。

まずは香川県、瀬戸内海に浮かぶ小豆島(しょうどしま)。オリーブやそうめんでも有名ですよね。近年はアニメーション映画「魔女の宅急便」のロケ地巡りで訪れる方も増えています。ただ、東日本にお住まいの方には、小豆島に「険しい山」や「渓谷」があることはあまり知られていません。その渓谷が、日本三大渓谷美のひとつに数えられる寒霞渓(かんかけい)です。

200万年の歳月が生み出した奇岩や大岩壁。その上をゆくのは「寒霞渓ロープウェイ」です。渓谷にかかるロープウェイは日本各地にあるものの、同時に海まで見えるのはおそらくここだけ。さらに切り立った岩山には50種を超える植物が生い茂り、秋になると赤や黄色に山々が包まれます。例年の見頃は11月上旬から下旬にかけて。今年はややピークが遅れるとの予測もあります。

2つ目の絶景ロープウェイは、兵庫県神戸市の「六甲有馬ロープウェー」です。神戸市街からバスやケーブルカーを乗り継ぎ、六甲山山頂へ。関西屈指の観光名所ゆえ、乗り物のアクセスもスムーズです。山頂に辿り着いたら、眺望や山頂に広がるレジャー施設などを堪能。その後は、ロープウェイに乗って反対側の麓に広がる有馬温泉へ。片道約12分の空中散歩を楽しめます。

紅葉の見頃は11月上旬から下旬にかけて。六甲山の山頂付近はブナの黄色、有馬温泉に近づくにつれてモミジやカエデの赤が目立つようになり、色彩のグラデーションを楽しめます。有馬温泉でも、鼓ヶ滝や紅葉の名所・瑞宝寺公園などの散策を堪能したいところ。もちろん温泉も!ですね。

小豆島も六甲も、ロープウェイ以外の観光要素が豊富なため、わざわざ足を延ばして旅をする価値が大いにあります。ぜひこの秋、出かけてみてはいかがですか?
■寒霞渓(うどん県ネット)
■六甲有馬ロープウェー
ホームページ:https://koberope.jp/rokko
今後の特集の参考にさせていただきます。
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