次は、山に入って採るというよりも、公園や川の土手を歩いている時にも見かける山菜・野草をご紹介しましょう。
まずはツユクサ。初夏から夏にかけて、誰でも一度は見かけたことがある綺麗な青色の花です。
かつては染物などにも使われていましたが、実は食用としても優秀。
クセがなく、サッと湯通ししてサラダやおひたし、天ぷら、炒め物など一般的な野菜と同じように使うことができます。
育ち切って大きくなるにつれて繊維が際立って食べづらくなるため、花が咲く前の若芽の状態で摘み取れるとベストです。一方で、花も食べることができます。花をつけたツユクサを乾燥させた生薬(オウセキソウ)もあり、薬効も期待できます。家庭菜園などではやっかいな雑草として敬遠されがちですが、梅雨の時期の健康も支えてくれる、立派な植物です。
続いては、スベリヒユ。
名前を聞いたことがなくても、葉っぱをみて「見たことある!」という方も多いのでは?
れっきとした、食べられる野草です。
地面を這うように赤い茎が伸び、葉っぱはつるつるしていて肉厚。ちょっとした多肉植物のようです。
畑や道端など、どこでも見ることができますが、昔から「バシケン」と呼ばれる生薬でもあり、近年はビタミンCやミネラルを含む栄養価の高さから畑で栽培されることもあります。スーパーに出回る際には「パースレイン」という名でも売られています。
調理法は、水であく抜きさえすれば生食、おひたし、炒め物や酢の物、きんぴらなど用途は多彩。味の特徴は、他の野菜にはない独特の粘り気と酸味です。お酒のおつまみとしても合い、食欲が減退しがちな梅雨にはもってこいの食材です。ぜひ一度、お試しください。