次なる秋の味覚は、栗。茹でてそのまま食べてよし、炊き込みご飯やスイーツにしてもよし。老若男女問わずお好きな方も多いのではないでしょうか。じつは「栗、大好き!」という方が全国から集う地があります。それが"栗の郷"と呼び声高い信州の小布施(おぶせ)町です。
栽培に適した風土と気候によって育まれた小布施の栗は、江戸時代から将軍への献上品になるなど、全国区のブランドでした。生産量の多さで有名なのではなく、"味"そのもので有名というわけです。
市内にある「こばやし園」では、例年より1週間ほど早い9月初旬から収穫が始まっています。冷害で収穫量が半分以下に落ち込んだ昨年と比べ、今年は実が多い豊作とのこと。収穫された栗は市内の農産物直売所などに並びます。加えて同園では栗拾い体験も可能。拾った小布施栗は量り売りで、お土産として持ち帰ることができます。期間は例年9月中旬から10月中旬にかけて。今年は10月上旬くらいまでになる見込みです。
また、市内には栗をあしらったフードやスイーツを提供するお店もたくさんあります。ランチタイムには栗おこわと手打ちそば。散策途中のティーブレイクには栗のスイーツ。栗まんじゅうや栗ようかんなどお土産にもピッタリのものから、栗ぜんざい、栗みつまめなどの和スイーツ、ジェラートやモンブランなどの洋スイーツまで、目移りしてしまうほどの栗ざんまいが楽しめます。画像は、酒蔵を改装したカフェ「えんとつ」の人気メニュー「モンブラン朱雀」。栗あんをふんだんに盛り、中にはナッツ入りのアイスやカスタードクリームが入っています。美味しそうですね!
ちなみに小布施は江戸の絵師・葛飾北斎が晩年を過した地でもあります。市内には北斎の作品の数々が展示されている「北斎館」や、死の前年に描いた最高傑作とされる「八方睨み鳳凰図」が今も残る寺院・岩松院など、北斎ゆかりのスポットが点在しています。興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください。