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今月の特集記事【2025年10/20日号】

暑い頃ならいず知らず、秋の装いが本格的になってくると、旅の大きな目的のひとつとして浮上するもの、それが「温泉」です。

そこで今回は、「国などの登録有形文化財に指定されている」というくくりで、おすすめの温泉宿をピックアップしてみました。

今回ご紹介するのは明治・大正・昭和初期の風情を残す宿ばかり。中には江戸時代中期に創業した宿もあります。お湯に浸かって癒される前に、一歩足を建物に踏み入れるだけで非日常の風景が広がり、心がゆるゆると緩まっていく…そんなお宿です。また、これらの宿は古い面影を大切にしつつも、最新の快適性もうまく取り入れているところがポイントです。

首都圏から近い箱根、少し足を伸ばして長野、そして温泉王国の群馬。エリアごとにご紹介しましょう。早割や平日宿泊なども上手く利用して、リーズナブルにお出かけください。

まずはお馴染みの温泉地、箱根の温泉宿を二つご紹介。まずは箱根を代表するクラシックホテル「富士屋ホテル」です。

明治11年、箱根・宮ノ下にて創業し、長い歴史を経て2020年に古き良き趣をしっかりと残したままリニューアルされ、現在に至ります。

約7.600坪の敷地内にあるのは4棟で、そのうち最も古い建物が明治24年に建てられた「本館」です。お寺のような瓦屋根と、唐破風の玄関がお客様をお出迎えします。

明治39年に建てられた「西洋館」は、当時流行りのシンプルな洋風建築。同ホテルの建物の中では最も創建時の面影を有しています。一方「花御殿」は昭和11年建築。千鳥破風の屋根をはじめ、和風に仕上げつつも西洋の要素も散りばめられ、昭和初期の和洋折衷建築の代表格といえるでしょう。3棟いずれも登録有形文化財に指定されています。壁に飾られたレリーフや階段、廊下、窓、天井、庭など、どこをみても美しく、部屋にも様々な趣向が凝らされています。

続いては、箱根・塔之澤にある「福住楼(ふくずみろう)」。明治23年創業の温泉宿です。建物は多棟式木造三階建の数寄屋づくり。江戸から明治において関東で流行した京都風の様式で、竹が天井の部材としてふんだんに使われています。

17の客室は、すべて間取りや内装が異なります。

福沢諭吉、夏目漱石、島崎藤村をはじめとした多くの文人墨客が、それぞれお気に入りの部屋に逗留し、箱根の風情と湯を満喫していました。川のせせらぎが聴こえる部屋や、もみじやさるすべりが鑑賞ができる部屋など、ロケーションの違いによって趣も変わります。かの川端康成は、あえて川のせせらぎが聴こえない部屋を好み、執筆に勤しんだそうです。

お風呂は24時間入浴することが可能。同館名物で円を描いた「大丸風呂」や「岩風呂」、「家族風呂」などを楽しめます。ぜひ文人墨客に想いを馳せながら泊まってみたいお宿です。
■富士屋ホテル
ホームページ:https://www.fujiyahotel.jp/
■福住楼
ホームページ:https://www.fukuzumi-ro.com/
続いては信州・長野の温泉郷にある2つのお宿をご紹介しましょう。まずは信州最古の歴史を持ち、多くの自社仏閣があることで"信州の鎌倉"とも称される別所温泉です。

その界隈は文化財の宝庫。国の重要文化財に指定されている石造多宝塔が見事な「常楽寺」や、全国で一つしかない木造八角三重塔が国宝に指定された「安楽寺」など、温泉街に泊まれば歩いて巡れる距離に貴重な建築がいくつもあります。

旅館「花屋」もそのひとつ。大正6年の創業で、6,500坪の広大な敷地に木造建築が点在し、それぞれが渡り廊下で結ばれています。

部屋は間取りがすべて異なり、ほぼ全館が登録有形文化財に選定されているところが大きな特徴です。建築を宮大工が手掛けているのも、昔から寺社仏閣が多いこの地ならでは。柱に千曲川やかたつむり、竹など身近なモチーフが彫り込まれ、現在も修繕に備えて大工さんが常駐している念の入りようです。

ところどころに洋風のエッセンスも加えられており、レトロ調のランプや置時計、シャンデリアなど大正浪漫の風情が漂います。ステンドグラスが施されている大理石風呂も情緒たっぷりです。

続いては、千曲川が流れる戸倉上山田温泉の「笹屋ホテル」。
こちらは明治36年の創業で、善光寺や軽井沢の中間に位置した立地から多くの人々に愛されてきました。すべての部屋に源泉100%掛け流しのお風呂がある点も特徴的です。 登録有形文化財に指定されているのは、同館の敷地内にある数寄屋造りの8室「豊年虫」。

旧帝国ホテルを設計した世界的建築家、フランク・ロイド・ライトに師事した最初の日本人、遠藤新による設計です。日本らしい繊細かつシンプルな美が凝縮した空間は、池を配した庭や水路と見事に調和。心地よい安らぎを与えてくれます。また、2階にあるライブラリーにはかつて同館を訪れた文人墨客の画文が飾られており、窓から見られる奥の庭園など眺望も見事です。心癒されるひと時を、ぜひお過ごしください。
■別所温泉 旅館「花屋」
ホームページ:https://www.hanaya.ne.jp/
■笹屋ホテル
ホームページ:https://www.sasaya.co.jp/
最後は温泉王国・群馬から2つの温泉地と宿をご紹介。まずは全国屈指の知名度を誇り、"一度はおいで"と唄われる草津温泉です。

温泉街のシンボルである「湯畑」がすでに、国が指定する史跡名勝天然記念物。おすすめの宿は、そんな湯畑のほとりに位置する和風旅館「山本館」です。

創業は江戸幕末。当時から多くの湯治客が草津を訪れて賑わっていましたが、明治中期の大火で多くの旅館が焼失。その中で山本館は明治30年に再興。建物8棟、部屋数200室を誇る大きな宿となりました。

当時の面影を残してるのは「本店」です。内装は時代のニーズに応じてベッドが導入されていたりと洋風化されている部分もありますが、外観は昔のまま。特に夜になるとライトアップされる湯畑と、山本館本館の灯りのコントラストはなんとも幻想的。湯畑が一望できるお部屋に人気が集まっています。

続いては、上信越高原国立公園内に位置する四万(しま)温泉。四万川上流の渓流に沿い、いくつもの風情ある温泉宿が軒を連ねています。

その中でひときわ目を引く宿が「積善館」。創業は今回ご紹介する宿の中で最も古く、元禄7年です。西暦にすると1694年。江戸中期と言われる頃です。四万温泉のシンボル、四万川に架かる赤い欄干の橋を渡ったところに佇んでいます。かの有名な『千と千尋の神隠し』のイメージモデルのひとつといわれる理由は、夜にこの橋と同館の建築を眺めることで、手に取るようにわかります。

「本館」は、日本最古の湯宿建築を今に伝える群馬県の重要文化財。「山荘」は、昭和の偉人たちが避暑を愉しみ、職人の技による「組子障子」が美しい登録有形文化財。また、昭和5年に建てられた「元禄の湯」は大正浪漫の風情が漂う洋風建築です。さらに歴史があるだけでなく、昔ながらの風情をしっかりと残しつつ、薬膳レストランやプレミアムラウンジがオープンするなど、時代のニーズに応じてより快適に進化し続けているところが同館の大きな魅力!ぜひ一度、くつろぎに出かけてみてはいかがですか?
■草津温泉山本館
ホームページ:https://yamamotokan.com/
■四万温泉積善館
ホームページ:https://www.sekizenkan.co.jp/
今後の特集の参考にさせていただきます。
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