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特集記事【2012年1/20日号】

私たちの食卓は、発酵食品なしでは成り立たないといっても過言ではありません。味噌や醤油、漬物、納豆といった和食に欠かせない食品をはじめ、チーズなどの乳製品やワイン、日本酒などのお酒、さらにはイースト菌を発酵させて作るパンも発酵食品です。

発酵食品のルーツは、大昔にまでさかのぼります。遊牧民が「固まったミルク(チーズやヨーグルトのようなもの)」を口にしたことから発酵食品の文化が始まったといわれていますが、長きに渡って重宝されてきたのは、「保存が効きやすい」点にあります。

そして近年になって、発酵食品の栄養価の高さが注目を集めるようになりました。

それではさっそく、代表的な発酵食品の健康パワーをはじめ、グルメスポットやおいしい食べ方などについてご紹介したいと思います。
牛やヤギのミルクを保管しておいたら、偶然そこに乳酸菌が付着して、酸っぱさのある半固形物が出来た…それを初めて口にした人はかなりの勇気があるか、極端にお腹が空いていたかのどちらかでしょう(笑)。しかしその功績が、偉大なるチーズの食文化を生みました。

チーズは優れた栄養補給食品です。まず注目したいのが、骨を丈夫にするカルシウムが豊富なところ。よく「小魚を食べたり牛乳を飲んでカルシウムを補給すべき!」といわれますよね。もちろん小魚や牛乳にも多くのカルシウムが含まれていますが、食べてもすべてのカルシウムが吸収されるわけではありません。一方、チーズの場合は、チーズに含まれるタンパク質がカルシウムの吸収を助けるため、他の食品よりもカルシウム補給には向いているといえます。

それともうひとつ、一般的によく言われているのは「チーズは太る」ということ。確かに摂り過ぎはよくありませんが、実はそれほど過剰に警戒する必要はありません。脂質を多く含んでいますが、同時に脂質を効率的に燃焼させ、体の中でエネルギーに変えることを手助けするビタミンB2も多く含まれているからです。なんとなく無気力だったり、疲れが取れないといった時、エネルギー源としてチーズは有効なんですね。

さらに、「GI値」という言葉をご存じでしょうか?GI値とは、炭水化物が分解され、糖に変わるまでのスピードを現した数値のこと。このGI値が高い食事をすると、急激に血糖値が上がってしまいます。血糖値が上がると、体は「糖がたくさんある!たくさんあるから貯めておこう!」と判断して、それが体脂肪になってしまう仕組みです。そのため、ダイエットを意識している方は、カロリーだけでなく「低GI値かどうか」も考えるべきでしょう。その点、チーズをはじめとした乳製品は、低GI値の代表的な食品です。野菜と一緒に食べると、さらに効果的ですよ!
牛や羊や山羊の乳に乳酸菌や酵母を混ぜて発酵させたヨーグルト。生乳の状態よりも保存が効くだけでなく、昨今ではさまざまな健康効果がわかってきています。最も特徴的なのは、腸内環境の改善です。

ストレスが貯まったり、睡眠が不足したり、食べ過ぎや飲み過ぎに陥ると、腸内環境が悪化します。腸内環境が悪化すると、大腸がんをはじめとしたさまざまな疾病に繋がりやすくなるだけでなく、便秘がちになるもの。便秘はダイエットの大敵です。そこでパワーを発揮するのがヨーグルト!便秘が改善され、新陳代謝が高まって肌荒れやニキビ予防の効果も期待できます。

ただ、便秘には個人差があり、頻繁にヨーグルトを食べているけどお通じがこないといった話もよく耳にします。そこで工夫したいのが食べ合わせ。一般的に良いとされているのはオリゴ糖です。オリゴ糖は、ヨーグルトに含まれるビフィズス菌や腸内の善玉菌のエサとなるため、効率よく善玉菌を増やしてくれることになります。バナナやきな粉に多く含まれていますので、ぜひヨーグルトとこれらを混ぜ合わせて食べてみてください。

また、昨今注目を集めている「塩ヨーグルト」なるものをご存じですか?その名の通り、塩が入ったヨーグルトのことですが、もともとは中東などで好まれているヨーグルトドリンク「アイラン」のことを指します。特にヨーグルト発祥の地ともいわれているトルコではポピュラーなドリンクで、街中やカフェ、家庭でもおなじみの味。作り方は至ってカンタンで、日本でも十分に楽しむことが可能です。

分量の配分は、プレーンヨーグルト100gに対して塩1〜2g程度。塩辛い!という感じにはならず、マイルドな口当たりとなります。ドリンクにするなら、100gのお水に塩1〜2gをまぜ溶いて食塩水を作り、そこにヨーグルト100gを入れれば出来上がり。至って簡単です!

お好みでレモン汁や唐辛子、タバスコを適量加えてもOK。甘いヨーグルトドリンクですとなかなか食事と一緒に摂れないという人にもお勧めです。けっこうお腹も膨れますので、食事前に飲んで少し食欲を抑えるのもひとつの手ですよ。固形のヨーグルトよりも毎日の習慣にしやすいので、ぜひお試しください。もちろん、ヨーグルト特有の整腸作用もバッチリです。
アツアツのご飯の上に納豆、それとお味噌汁、醤油をちょっと垂らした冷奴…どこにでもある日本の朝ごはんの風景です。醤油も味噌も納豆も、れっきとした発酵食品。先人の知恵が注がれています。

お醤油の原料は大豆と小麦、塩。麹菌、乳酸菌による発酵で造られます。一般的に使われているのは「こいくち醤油」。その一方で、色や香りが薄めで主に関西で好まれる「うすくち醤油」や、昆布やかつおのダシを加えたものなど、多種多彩な醤油が出回っています。ちなみに塩分量は、「うすくち」のほうが少ないように感じますが、じつは「こいくち」より濃いめ。塩分が気になる方は、「こいくち」や減塩醤油を使うようにしましょう。ただ、想像よりもお醤油は、塩分が高くないのも事実。つかりすぎた漬物などにちょっと垂らすと、逆に醤油に含まれる成分が塩辛さを和らげてくれます。また、醤油に含まれるアミノ酸の一種、ニコチアナミンには、血圧の上昇を抑える効果が期待できるともいわれています。もちろん、ドボドボと醤油浸しにするのは良くありませんが、過剰に塩分を気にする必要はないといえるでしょう。ちなみにどんな醤油でも、冷蔵庫での保存がキホンですよ!香りとうまみが常温保存よりも長持ちします。

そして味噌。日本が世界に誇る健康食品です。大豆に含まれる成分がコレステロールの上昇を防ぐ他、ビタミンB2やカルシウムも豊富。メラニンの合成を抑えて、シミやソバカスなどを防ぐ美肌効果も期待できます。また、味噌汁を毎日飲む人、ときどき飲む人、飲まない人などを対象に、胃がんによる死亡率を調べたところ、「毎日飲む人」ほど胃がん死亡率が低かったというデータもあるほどです。

納豆も、醤油や味噌と同様に大豆を発酵させたもの。蒸した大豆を稲の藁で包んだところ、藁に付着する性質を持つ「納豆菌」が大豆に移り、発酵が生じることによって納豆が生まれます。納豆には、脳の働きを促すといわれるグルタミン酸や、骨粗しょう症予防につながるビタミンK2などが多く含まれています。しかも、原料の大豆よりもビタミンB2はおよそ4倍、ビタミンB6はおよそ10倍にパワーアップ。ビタミンB2は体の代謝を促す作用があるため、艶のある髪や美肌効果が期待できると同時に、動脈硬化や心筋梗塞の予防にもつながります。

また、普段の暮らしや食生活によって病気にならない体を作るという発想の東洋医学では、食べ物によって体を温める「温・熱」の食材と、体を冷やす「涼・寒」の食材、そのどちらでもなく安定した性質を持つ「平」の食材とに分けられます。寒さ厳しい冬は、積極的に「温・熱」の食材を摂るべきという発想ですね。その観点でみると、大豆から作られる味噌、醤油、納豆のいずれも「温・熱」の食材に属しています。冷えにお悩みの人には、ありがたい調味料といえるでしょう。
それではここで、穀物系発酵食品をメインに扱った都内近郊のお店をご紹介してみましょう。ちょっと風変わりなお店を取り揃えてみました。

まずは納豆の専門店「納豆工房 せんだい屋」。得てして納豆は「大粒派」や「小粒派」など、皆さん独自の嗜好を持っているもの。同店では大粒、小粒、ひきわりや大豆の産地にこだわった逸品など、多種多彩なラインナップが揃っているため、自分の好みにピッタリ合った納豆がみつかりそうです。

東京・池尻大橋にある「せんだい屋 池尻大橋店」は、イートインスペースも併設されています。納豆が大好きで、お好みの味を見つけたい人には「納豆食べ放題定食」がオススメ!他にも、納豆ぶっかけ蕎麦・うどんや納豆豚キムチ丼、納豆生姜焼き丼、納豆ビビン丼、納豆タコライスなど、納豆料理のオンパレードです。もちろん、各種納豆の販売コーナーも充実。さらに面白いのは、24時間好きな時にいつでも帰る"納豆の自動販売機"がある点です。ぜひお近くへお寄りの際は、納豆三昧のお食事を楽しんでみてくださいね。

続きましては、お味噌の専門店。味噌に特化したお店は割と多くありますが、せっかくですからちょっと変わったお店をご紹介しましょう。小田急線の代々木八幡駅から程近いところにある「八丁味噌バー(haccho MISO bar)」です。

八丁味噌といえば、愛知県は岡崎市で造られている味噌のこと。米麹や麦麹を使わずに、大豆のみで造られる豆味噌の一種です。赤褐色の味噌は、甘味と辛味が絶妙にまじりあった独特の味。名古屋出身の人にとっては、味噌汁などでもおなじみの「故郷の味」といえるでしょう。「八丁味噌バー」で出される料理の数々も、もちろん八丁味噌仕立て。八丁味噌を隠し味に仕込んだカレーや、オリジナルの八丁味噌ソースがかかったオムレツ、八丁味噌仕立ての焼きそばなど、その美味しさは折り紙つき。冬場には八丁味噌おでんも用意されています。「バー」というだけあって、カウンター席のみでお酒も充実。体を温めてくれる味噌料理は、冬にぜひとも味わいたいところです。

そしてお醤油。どんな料理にも利用される醤油ですが、"醤油料理専門店"を謳ったお店が小田急線町田駅近くの「天忠」です。イチオシのメニューは「焦がし醤油フォンデュ」。フォンデュといえばアツアツのチーズを使ったチーズフォンデュを思い浮かべますが、同店では醤油をベースにしたクリーミーなソースをグツグツと熱し、そこに肉や野菜を絡めて食べる仕組み。香ばしさと甘辛い感覚が口の中に広がって、日本人なら誰もが納得する味に仕上がっています。締めに食べる俵おにぎりも、醤油ソースとの相性は抜群ですよ!

ちょっと変わった発酵食品の専門店、ぜひ一度訪れてみてくださいね!
■納豆工房せんだい屋
■醤油料理 天忠
魚を発酵させた食品も、世界中で愛用されています。四方を海に囲まれた日本においても、古くから発酵技術を用いた食品が根付いています。

まずは「鮒ずし」。琵琶湖のある滋賀県の郷土料理です。現在で「寿司」といえば江戸前の握り寿司やちらし寿司が思い浮かびますが、歴史の上では鮒ずしのほうが先輩格。鮒の内臓を抜き、そこに塩を詰めて保管すること約3か月。取り出した鮒をよく洗って塩抜きし、再び塩を混ぜたご飯を詰めて1〜2年保管。

じっくり熟成された鮒ずしは、チーズのような臭いといえばまだ聞こえはいいですが、初めてその臭いを嗅いだ人は十中八九驚くはず!しかし口に入れると、濃厚なうまみがじんわりと伝わってくるから不思議です。最初は、薄く切ったものをご飯に乗せ、少々刻みのりをまぶしてお茶漬けにして食べるのがお薦めですよ。一度ハマったら抜け出せない、クセになる味です!

鮒ずしを東京で味わいたい場合は、東京・有楽町にある東京交通会館へ行きましょう。同館はいわずとしれた「アンテナショップの宝庫」。北海道から九州まで、多数の県のアンテナショップが軒を連ねています。滋賀県のアンテナショップ「ゆめぷらざ滋賀」には常時鮒ずしが置いてあり、種類もニゴロブナを使った本来のものから、真ブナや他の鮒を原料としたものなど多彩。今や鮒ずしは高級料理ですのでちょっとお値段が張りますが、スライスした鮒ずし6切れが入っている商品もありますので、とりあえず試したいという方はぜひトライしてみてください。

関西が鮒ずしなら、関東が誇る魚系発酵食品が「くさや」です。伊豆諸島の特産品で、魚のエキスが溶けだした「くさや汁」にムロアジなどの魚を浸して発酵させ、さらに天日で干した干物ですが、こちらの臭いも強烈!あまりにも臭いから「くさや」という名前になったという説もあるほどです。

通常は、やはり臭いが強烈ということもあって真空パックで販売しています。食べ方としては、鮒ずしと同様にお茶漬けにすると臭いが苦手な人でも比較的ラクに食べられます。あとは、火であぶってから七味唐辛子をふりかけたマヨネーズにつけて食べる!エイひれと同じ食べ方ですね。そうそう、くさやは産地によって微妙に違いがあり、一般的には八丈島産のくさやが最も臭いがキツくないといわれています。

また、くさやは塩分が気になる方にはぜひオススメしたい食品です。一般的な魚の干物の塩分は20%ほどですが、くさやは8%程度。さらに、塩分を尿として体の外へ逃がす手助けをするカリウムも豊富なので、血圧の高い方にはありがたいところです。骨を丈夫にし、鎮静作用を促すカルシウムも豊富ですよ!
■ゆめぷらざ滋賀
次に紹介したいのは、魚から取れる調味料「魚醤」です。お醤油もかつては、穀物から採れるということで「穀醤」といわれていましたから、"魚のお醤油"と言ってもよさそうです。

日本においては、能登半島の「いしる」、秋田県の「しょっつる」、瀬戸内の「いかなご醤油」などが魚醤として有名です。世界に目を移すと、タイの「ナンプラー」、ベトナムの「ニョクマム」、インドネシアの「ケチャップ・イカン」、中国の「魚露」などがあります。使う魚が違ったり、途中で麹を入れるなど細かい工程の違いによって味もそれぞれですが、基本的には皆同じテイストといえるでしょう。

料理への使い方も、実に多彩です。たとえばナンプラーは、お鍋のつけダレとしても美味。寄せ鍋や水炊き、湯豆腐など、ポン酢のかわりにナンプラーを使い、少々レモンを絞って使ってみましょう。個人的にナンプラーの味が気に入った場合は、チャーハンや炒め物、ラーメンやパスタなどの麺料理に隠し味として少し入れてみても美味しいですよ。カレーにココナッツミルクとナンプラーを入れると、お手軽タイカレーの出来上がりです。やみつきになるくらい好き!という方は、マクドナルドのマックフライポテトをナンプラーにつけて食べるのもアリ!タイのマクドナルドでは、トマトケチャップと同様に無料でナンプラーを提供しているところも少なくありません。ニョクマムなど他の魚醤についても、同じような使い方ができます。味でいえば、ニョクマムのほうがナンプラーよりも塩辛さがマイルドです。

秋田名産のしょっつるも同様に、料理の際の塩代わりに使うと美味しさが別モノになります。最もポピュラーな使い方は「しょっつる鍋」。ハタハタという魚にネギ、豆腐、しいたけ、ゴボウ、春菊などを具として用い、和風のダシ600ccに対してしょっつるを30cc程度合わせます。東京のお店でしょっつる鍋を味わいたい場合は、日本橋にある秋田郷土料理の店「日乃本 比内や」 がおすすめ。冬の時期は新鮮なハタハタも入荷されていますので、本場のしょっつる鍋が堪能できます。その名の通り、比内地鶏を使った料理も美味しいですよ。ランチでは、半熟でふわっふわの卵が乗った親子丼が大人気です。

同じ料理であっても、魚醤を入れることで別のテイストの料理に仕上げることができるため、家で作る料理がマンネリ気味の方はぜひ、ご自宅に一本魚醤をストックしておいてはいかが?
今後の特集の参考にさせていただきます。
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