上の写真をご覧下さい。えっ?これがフェルトできているの?と疑問の方、そうです、本物のお菓子ではないんです。
特殊な針、フェルティングニードルと、羊毛だけで作る『羊毛スィーツ』というハンドメイドクラフトなんです。今回はこの羊毛スィーツの第一人者の福田りおさんにホビーショー2012にて、お話をお伺いしました。
この日も羊毛スィーツは大人気!Sweets&Deco Creation2012のブースには人だかりの山ができておりまして、羊毛でできたとは思えない"おいしそうな"スイーツの山に皆さん魅了されていました。
今回お話を伺った、福田りおさんは学生時代にニードルフェルトに出会い『不思議な針で羊毛をつついていると、固まる』という知識から作品制作をスタート。
試行錯誤を重ねる中、大好きなケーキをモチーフに、羊毛で作ってみた所、評判となり現在の大人気に至ります。福田さんは羊毛スィーツというジャンルを確立し、今では著作も多数。
一度見たら、そのかわいさとふわふわの手触りでみな虜になる羊毛スィーツ。それでは、作り方から、その仕組みまでじっくりご紹介致しましょう。
羊毛スイーツは羊毛原毛、フェルトからできています。必要なものは針と原毛のみ。なんと、接着剤や縫い針は一切使いません。
使用するフェルトはハンドメイドフェルトの中でも、ドライフェルトと呼ばれる手軽なもので、硬さを自在にコントロールできるために、ふわふわの手触りを残すことができます。
原毛を刺してゆく特殊な針は、フェルティングニードルと呼ばれていて、先端がギザギザしています。
この先端がギザギザの専用の針でチクチクつついてゆく事で、繊維がからまってフェルト化してゆきます。これにより、形ができてくるという仕組み。針のギザギザが大活躍してくれるから、チクチクとさしていくだけで、ほらこのとおり!こんなにおいしそうなケーキが完成します。このフェルティングニードルと羊毛があれば、誰でもすぐに始めることができます。
ニードルにはいろいろな種類があり、表面のブツブツが目立たないきれいな状態にするもの、パーツをつなぎ合わせるもの、などなど…太さやニードルの本数の使い分けで、仕上がりがさまざまに違ってくるのです。奥深い世界ですね!
たとえば、細長いクリーム色したフェルトに淡いピンクのフェルトを重ねます。先生が目の前で目の前でくるくるっと巻いて、ニードルでチクチクしてゆくと…あらっ?ロールケーキ!
あっという間にイチゴのロールケーキになりました。フェルトの質感が、いい感じの柔らかそうなケーキそのものです。