2005年のオープン以来、クチコミで評判が広まっていった「前の原温泉 さやの湯処」。今では都会のオアシスとして利用する方が後を絶ちません。
同施設の特徴のひとつは、癒しを感じるお食事処の建物「柿天舎」と庭。実はこの建物と庭は、戦後間もなく造られたもの。
ひとたび空き家となって荒廃した時期もあったそうですが、現在は古民家再生を手掛ける建築家、降幡廣信氏と、作庭家の小口基實氏の手によってよみがえり、往年の"くつろげる空間"が再生しました。
東京でありながら、どこか遠くの田舎へやってきたような感覚を覚えるのも、この建物と庭によるところが大きいかもしれません。
そしてお風呂。まず最初に入っておきたいのは、露天スペースにある源泉風呂。
東京には珍しい「うぐいす色」のにごり湯で、しかも源泉かけ流し!敷地内の源泉から直接お湯を引き入れ、加水やろ過、薬剤投入は行われません。
季節によっては温度維持のために加温することもあるそうですが、それにしても首都圏で源泉かけ流しが堪能できるのはとても貴重です。
そして、壺湯、寝ころび湯、露天風呂も完備。冬のキリッと冷たい空気を感じながら、体はじっくり、じんわり温まる…まさに至福のひとときですよね。
お湯は日によってグレーがかったり、エメラルドグリーンに近づいたりと、その表情を刻々と変えます。また、漢方薬草の粉末を高温の蒸気で熱したスチームサウナや、各種ジェットバスや腰掛湯も充実しています。
お食事は、先程ご紹介した「柿天舎」。素材にこだわったメニューがズラリと並びます。国産そば粉100%を粗石臼で挽いた「粗石臼挽きぐるみ(せいろ)そば」や、厳選素材を駆使した「卵かけごはん」など、「お風呂上りに重いモノはちょっと…」という方にも嬉しいメニューが用意されていますよ。
昭和のたたずまいを残す東京の湯どころで、日々の疲れを存分に癒してください。