ビジネス街にして歴史あるたたずまいを随所にみせる神田・御茶ノ水界隈も、紅葉の季節のお散歩におすすめです。
御茶ノ水駅の前を流れる神田川に沿って、赤やオレンジ、黄色に色づいた紅葉の森が連なっています。
この森は"御茶ノ水渓谷"と呼ばれていて、都心とは思えない趣きを有しています。神田川に架かる聖橋や御茶ノ水橋からの眺めがおすすめですよ。
例年12月に入ると本郷通りのイチョウも黄色く染まり、歩く人の目を楽しませてくれます。通り沿いに佇むのは、東京復活大聖堂、通称「ニコライ堂」です。
ドーム屋根が特徴の教会建築は、日本初にして最大級のビザンティン様式。関東大震災を乗り越えて、いまもなお美しさを保っています。秋になるとこのニコライ堂の建築がイチョウ並木に映え、美しさに拍車がかかります。
一方、湯島聖堂や神田明神も、木々の数はさほど多くないものの、建物と紅葉のコントラストが楽しめる名所。上野方面に足を伸ばせば、上野公園や東京大学本郷キャンパス内の三四郎池など、紅葉狩りスポットが多々ありますよ。
さて、この界隈で温かい鍋料理を味わうのなら、おすすめは末広町に位置する「中国雲南酒膳坊 過橋米線」さん。中国・雲南省の郷土料理を食べさせてくれるお店です。いつも食べる中華料理とはちょっと違うメニューがズラリと並んでいます。
ぜひとも味わってもらいたいのは、一日限定8人前の「薬膳気鍋料理」。鍋の形状は二層向上のスチームポットになっていて、最初は鍋の中に鶏肉などの具しか入っていません。
鍋の下で沸騰した水蒸気が中央の筒を通り、密閉された鍋の中でスープとなります。その味わいは、上品でありながら具の旨味がギュッと凝縮された逸品!水蒸気のスープはよどみなく透き通っています。薬膳らしく、三七や天麻、当帰などの生薬も入っていて、カラダはたちまちぽっかぽかですよ!