せっかく遠くへ日帰り温泉を訪ねに行くのなら、"ココでしか味わえない"ような風情を楽しみたいですよね。そんな方には、長野県の諏訪湖から程近い「片倉館」を推薦します!
"和風"レトロな温泉はたくさんありますが、"洋風"レトロな温泉施設として日本代表を名乗れるといっても過言ではない片倉館。大正時代から昭和初期にかけて、日本の主力輸出品だった絹製品で財をなした片倉財閥が、地域の人びととの社交の場として建てられました。
昭和3年に建造された建物の中には"千人風呂"と呼ばれる大浴場。大理石づくりの浴槽は100人が一度に入れるほどの広さで、深さも1.1m。浴槽の底に敷き詰められた玉砂利が、うまいぐあいに足のツボを刺激してくれます。
注目したいのは、建物をはじめ脱衣所や浴室に装飾されている、ステンドグラスや彫刻類。
ローマのお風呂を模したような、レトロなテーマパーク型温泉施設はいくつもありますが、片倉館の場合は、80年以上の年月が過ぎている"ほんもののレトロ"です。そのうえ、入浴料は大人600円とリーズナブルなのが嬉しいですね(2014年1月現在)。
片倉館は平成23年に国の重要文化財として指定されました。そんな中で温泉が楽しめるなんて、わざわざ出かける甲斐があるというもの!さらに昨年末より、これまで原則非公開だった片倉館の「会館棟」の一般見学がはじまりました。
見学は事前申し込み制なので、リアルなレトロ感を満喫したい方は、あらかじめ予約してから出かけましょう。
新宿駅から上諏訪駅まで、中央本線で約2時間30分。駅から片倉館まで徒歩8分。十分日帰りOKですね!