お腹の調子を整えてくれるヨーグルトは、毎朝食べたい発酵食品のひとつ。乳に乳酸菌や酵母を混ぜ、発酵させることで作られます。近年は健康志向からか、自家製のヨーグルトを楽しむ人も増えているんですよ。
ヨーグルトができる仕組みは至ってかんたん。乳に乳酸菌や酵母を混ぜて置いておくと、自然に発酵してできあがります。牛乳はもちろん、水牛や羊、ヤギ、さらには豆乳などでも作ることが可能です。
初心者にオススメなのは、乳脂肪の処理をしていない「全乳」と呼ばれる牛乳です。クリーミーでコクのあるヨーグルトに仕上がります。ダイエット中の方は、出来上がりが少しサラリとしますが低・無脂肪牛乳でもOK。ただし、昨今安価で売られている「乳飲料」だとうまく発酵しないことがあります。豆乳を使う場合は、大豆成分が8%以上のものを選ぶとよいでしょう。
まずは新鮮な牛乳1リットルを鍋で温めます。沸騰し始めるくらいに火を止め、次は45℃くらいまで冷まします。冷めたら容器に移し替え、乳酸菌や酵母を含む「種菌」を入れます。種菌はインターネット通販などで売っているパウダー状のものを使うのがおすすめ。もしくは、市販のヨーグルトもれっきとした種菌として使えます。パウダーの場合は分量などを但し書きに従い、市販のヨーグルトの場合は大さじ4杯を牛乳に入れてかき混ぜてください。
ここでひとつ注意事項。ヨーグルトづくりに使う鍋や容器、スプーン、最終的に小分けにする容器などは熱湯消毒し、雑菌が混入しないようにしましょう。
種菌をヨーグルトに入れたら、フタをして保温します。室温が20〜28度の場合は約30〜48時間ほど。15〜20度なら、容器をタオルで巻いて、36〜60時間ほどが目安です。プリンのように固まったら、発酵が十分になった合図。種菌の種類によって、出来上がる時間や保温温度が異なる場合があるので、種菌パウダーの但し書きで確認しておきましょう。基本的に長時間になればなるほど酸味が増し、濃い味になります。温度が高いほうが早く出来上がりますが、その際は45度を上限にすること。温度が高すぎると菌が死滅するためです。
十分に発酵したら、容器ごと冷蔵庫に入れて2時間ほど冷ませば完成。お好みによってフルーツに合わせたり、お砂糖やきなこ、黒蜜、はちみつなどを加えて楽しみましょう。
さて、ここまで説明してきて、「仕組みは簡単だけど、温度調節が面倒そう」と感じた方もいらっしゃるはず。そんな方にオススメなのが、市販のヨーグルトメーカー+種菌パウダーを使うことです。
事前に牛乳を温める手間も必要なく、ただ牛乳と種菌をメーカー専用の容器に注ぎ、メーカーにセットするだけで適温を保ってくれます。「ヨーグルトメーカーって、何か撹拌したりする装置なんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実は「保温」を旨としたシンプルな装置なんです。ヨーグルトメーカー「ヨーグルティア(タニカ電器)」の場合は、25〜65℃の間で温度設定ができるため、カスピ海ヨーグルトやケフィアヨーグルト、さらには甘酒や納豆など高温発酵の食品もつくることが可能!まさに"発酵マシン"と呼べるくらいのスグレモノです。
ぜひ一度、自家製ヨーグルトでヘルシーな朝食を楽しんでみてくださいね。