4月から社会人となられる方もいらっしゃると思います。
メールの主流が携帯電話やスマートフォンになったとはいえ、業務上での連絡などではパソコンからのメールを使う事が多いでしょう。
特に取引先とのメールでは、相手に好印象を与えたいものです。
そこで今回は電子メールでのやりとりの際に注意するポイントをご紹介します。
・宛先(To:)
相手からもらったメールに返信する際、来たメールの送信元をそのまま宛先にしないようにしましょう。
例えば送信元が【じょいふるタロウ】 と書いてきたら、【じょいふるタロウ 様】と直すようにしましょう。
具体的には、相手先の情報をアドレス帳に登録し、それを編集して「様」を付けます。
また返信する前に、相手のメールアドレスをきちんと確認しましょう。
普段のメールアドレス以外(例えばフリーメールのアドレス)だった場合は、もしかしたらそれは偽装メールかも知れません。(緊急で会社のメールが使えない状況である可能性もありますので、可能なら電話などで確認すると安全です)
うっかり内部情報を漏すはめにならないように、気を付けましょう。
・カーボンコピー(CC:)
基本的に相手と面識のある人だけ書くようにしましょう。
そうでない場合は、Bcc:に入れるか、受け取った際に相手に誰か判るようにしましょう。
そのために、アドレス帳に社内用と社外用の2種類を登録しておいて、社内・社外で使い分けるとよいでしょう。
- (社内用) じょいふる部長
- (社外用) 弊社部長 じょいふる

Windows 8.1 の「People」

Windows Live メール の「アドレス帳」

Mac OS の「連絡先」
逆に相手から来たメールのCC:に面識の無い人(特にメールのドメインが相手の会社のものではない人)が書かれていた場合、可能なら返信する前にメールなり電話で確認しましょう。(特にそのメールがTo:自分とFrom:相手とCC:面識の無い人だけの場合は注意してください)
・件名(Subject:)
メールを開く前や、後から見直す際に判り易いように、具体的にメールの内容を示すようにしましょう。
特に困るのが「お世話になっております、○○の××です」といった類の件名ですので、これだけはやめましょう。
また、最近では少なくなってきましたが、件名の前に Re: がいくつも付いているのはあまり見栄えがよくありません。
1つだけ残して、あとは削除しましょう。
・本文(Body:)
最初に…
メールを受け取った相手が100% リッチテキスト(HTML)メールを読めるとは限りません。
文字のフォントや色、太字、アンダーラインなどの装飾で強調したつもりでも、相手には伝わらないかもしれません。
できるだけ上記に頼らないようにしましょう。
ではまず相手の名前を書きましょう。
特にCC:に何人か入っている場合は、「誰に宛てたメールで、誰に返事を書いて欲しいか」を明確に表す事ができます。
逆に、自分がTo:ではなくCC:に入っている場合は、基本的に直接そのメールに返信するのは控えましょう。
どうしても伝えたい事がある場合は、To:に書かれている人にその内容を伝えてもらうようにしましょう。(ただし、社内のメールやお互いよく知っている間柄であれば、「横から失礼します」と一言添えてメールしてもよいでしょう)
CC:に入っている人も書く場合があります。
ただ、CC:が多い場合は
と一まとめにする事もよくあります。
次に
簡単な挨拶と自分の名前を書きます。
- 平素よりお世話になっております、じょいふるねっとのじょいふるジロウです。
自分が出したメールへの返信であれば、「お返事ありがとうございます、」や「早速のご返信ありがとうございます、」などが使えます。
また、社内限定であれば、「おはようございます、」とか「お疲れ様です、」くらいでよいと思います。
(社内レクや歓迎会など会社の行事だけど業務に直接関係無い話題であれば、「お仕事中失礼します、」といった書き出しもよく使われます。それ以外の飲み会の連絡などは携帯・スマホで)
次はそのメールで何を伝えたいかを書きます。
- ~について確認したい点があります。
- 1つご提案があります。
- ~についてのご連絡です。
- ~についてのご報告です。
- 掲題の件、下記の通り回答いたします。
- 掲題の件、こちらでの手続きが終了しました。
- ~の資料を添付にてお送りします.
そしてそれに続いて詳細を書きます。
詳細を書く際は次の点に注意しましょう。
- 1行あたりは全角20~30文字程度で改行
(だたし、長い URL などの場合は途中で改行を入れてはいけない)
- 単語の途中では改行しない
- 適度に空行を入れる(文章の続き具合で1または2行)
- 文頭の空白は除かれる事もあるので、それに頼ってはいけない
- 複数の用件を伝える場合は、まず箇条書きにしておいてから詳細を書く
締めの言葉も大切です。
よくなんでもかんでも「以上、よろしくお願いします。」と書いてくる人がいますが、メールの内容によっては「何をお願いしているのだろう?」と思ってしまうこともしばしばです。
メールの内容によって次のような言葉を使い分けるとよいでしょう。
- 今後とも、よろしくお願いします。
- ご連絡まで。
- ご報告まで。
- ご回答の程、よろしくお願いします。
本文の最後は署名(シグネチャー)です。
まずマイナス(-----)や等号(=====)などでぱっと見て判るように区切ります。(ここに凝りすぎると「それよりも、仕事しろよ」となります)
そして自分の会社名・所属・住所・電話番号・FAX番号・名前(メールアドレス)を書きます。(要は名刺と同じ内容と思えばよいです)
またシグネチャー内に会社の商品やサービスをずらずら書いてくる人がいますが、それでは何も伝わりません。
どうしても必要ならシグネチャーの前に多くて2行程度としましょう。
先程「本文の最後」と書きました。
しかし、自分の署名の後にこちらからのメールをそのまま付けて来る人がよくいますが、それを見た相手に、「本当にちゃんと読んだのか?」と受け取られかねません。
また、本文中にメール全文を引用しているのも同様です。
引用する際はポイントのみを抜粋しましょう。
もしも引用する際に複数の項目があり、それぞれ1つ1つに返事を書く場合は、
と前置きして、次のように書くとよいでしょう。
あと、結構相手をイラつかせるのが、回答待ちなのにぜんぜん返事が来ない事です。(届いてないの?読んでないの?無視してる?)
結論が出ていない状態でも、とりあえず早めに状況を知らせるメールを送りましょう。
・送信ボタンを押す前に
- 一度最初から最後まで読み、誤字脱字・てにおはや数字の間違いが無い事を確認しましょう
- 添付忘れはないですか?
- To:やCC:に記入漏れはないですか?
- 件名と内容は合っていますか?
全てOKなら送信しましょう。
・(おまけ)本文中で使われる記号など
上の例にもありますが、次のような記号がメール本文中で使われる事があります。
記号 |
意味 |
使用例 |
> |
引用 |
> (引用文) |
# |
コメント |
# (本題から逸れた内容や個人的な感想など) |
>> |
指名 |
(提案や質問、意見を求める文) >> ○○さん |
ただし必ずしも全ての意味が相手に伝わるかは判りませんので、使う際にはご注意ください。