ただ、人気を博しているのはやはり「本宮」。これは本宮へのお参りが、一般的に「船に乗って行く」ということがひとつの理由のような気がします。さらに遊覧船は毎日芦ノ湖を行き来しているのですが、九頭龍神社本宮(樹木園桟橋)には停泊しません。停泊するのは、月次祭が行なわれる「毎月13日」のみ。歩いていくことも可能なのですが、「月に1度だけ船が出る」という点が期待感を膨らませてくれますよね。ちょっと七夕伝説を彷彿とさせます。しかし!当然ながら13日は「混み合う」ことを想定してくださいね。船便はいつも満杯で、増便が出るほどです。ひっそりとした雰囲気を味わいたいのなら、13日を避けて徒歩で出向くことをオススメします。モーターボートをチャーターして出向くという手もありますよ。
普段、九頭龍神社本宮には宮司さんは常駐していませんが、13日の月次祭のときは別。祭礼は午前10時から始まり、宮司さんが祈祷を行ないます(受付開始は午前8時30分より、芦ノ湖遊覧船の元箱根案内所にて)。お参りが済んだあとは船着き場で配られる「御供」を皆で湖に撒きます。おわゆる「おそなえもの」ですね。冬場は湖から吹く風が冷たいので、しっかり防寒対策を施してからお出かけくださいね。
また、本宮のそばには弁天様を祭った弁財天社と、白塗りの鳥居が珍しい白龍神社もあります。
弁財天社は商売繁盛、金運守護の神様ですので、こちら目当ての男性参拝客も多くいます。白龍神社は、その名のとおり白い龍を祀った神社。「神社」というより、小さな社といった風情です。
一方、九頭龍神社の「新宮」は平成12年、箱根神社の境内に建立されました。やはり本宮はアクセスしにくいため、時間がない方はこちらでのお参りがオススメです。ちなみに新宮の月次祭は毎月15日となります。
良縁を求める人々が集う神社へ、この冬出かけてみてはいかがですか。