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特集記事【2009年4/20日号】


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「犬も歩けば棒に当たる」ということわざがありますが、明治時代の文京区を歩けば文豪に当たる、といえるほど、かつては大勢の小説家がこの地に居を構えていました。とりわけ東大のすぐそば、本郷界隈はそのメッカといえるほど。震災や空襲などで、文豪の住んだ家がそのまま残っているケースは稀ですが、当時の名残りを思わせる建物や街並みがポツリ、ポツリと残っています。
夏目漱石旧居跡から南へ向かうと、東大のグラウンドがみえてきます。農学部に工学部、法学部、理学部、医学部などが入っている本郷キャンパスは緑も豊富で、交通量の多い本郷通りの一服の清涼剤となっています。 今の季節は新緑が眩しくて、晴れた日のお散歩にはもってこいです。
同時に、本郷通り沿いは古い建物が今もなお多く残っています。特に本郷弥生の交差点から東大赤門前の間は、文化財といえる建物の宝庫。新しい店構えであっても、ふと二階部分を見上げてみると古い建物だったりするので、なるべく上を見ながらの散策がおすすめ(笑)。 ここでひとつ、嬉しいサプライズが。カシャカシャと写真を撮影していた際、中華料理屋のご主人が出てきて「古い建物を撮りたいなら、あそこがいいよ。こっちもいいなぁ」と、あれこれと教えてくれました(けっこう話が長かった・笑)。こうした偶然の出会いも、のんびりとしたお散歩ならではのことです!皆さんもぜひ、カメラ片手にウォーキングを楽しんでくださいね。
ご主人に教えてもらった建物のひとつが、東大正門前に位置する「万定フルーツパーラー」。なるほど、2階部分のヨーロッパ建築を思わせる石造りの意匠といい、お店のロゴといい、レトロ感が溢れかえっています!元来は東大病院にお見舞いにくる方のための果物屋さんだったため「フルーツパーラー」と銘打ってありますが、現在の主力商品はカレーライス。シンプルでコクがあり、まさに古き良きニッポンのカレーライスです。店内にもレジや扇風機など、レトロなアイテムが満載。狙って「レトロ調」にしている店は多々ありますが、ここはそのままの姿、「純正レトロ」といったところです。。
さて、レトロ建築が軒を連ねる街並みを眺めつつ歩みを進め、東大赤門の少し手前にある出版社、郁文堂(この建物もレトロ!)の角を曲がり、小道に入っていきます。くねくねと歩いていくと、赤心館跡の案内板に出くわしました。かつて石川啄木が下宿し、1ヶ月間で5つの小説を書いたといわれている地です。このように、文人墨客や町の旧名、坂の由来などを記した案内板があちこちにあります。さほど下調べせずに出かけても、いろいろな記念碑に出くわすので、お散歩していても飽きがきません。
次にたどり着いたのは、旅館「鳳明館(ほうめいかん)」です。本郷界隈には本館、台町別館、森川別館の3つがあり、いずれも「これぞ日本旅館」とうなずいてしまうほどの佇まい。本館は登録有形文化財に指定されています。外国から来た観光客なら、ホテルよりココに泊まりたい!と思うことでしょう。いや、東京住まいの私でも、一度泊まってみたいなぁと感じました。
そのまま歩みを進めて菊坂に出ました。

この界隈は「坂の街」です。菊坂にあるのは、旧伊勢屋質店。現在は営業していませんが、当時をしのばせる土蔵が建っています。かつて樋口一葉は、生活が苦しくなるとこの質店に足を運んでいました。彼女の作品にもしばしば登場します。
彼女が住んでいたのは、この質店から歩いて2分程度のところ。

菊坂に沿って並行に伸びる道から、さらに細い路地に入ります。路地、階段状の道、その道に覆いかぶさるようにして建つ木造の住宅。時が止まった空間、という表現がピッタリです。

かたわらには一葉が使った井戸が残っていて、彼女の暮らしぶりを彷彿とさせてくれます。

今回の散策コースの中でいちばんのおすすめスポットは?と聞かれたら、ココと答えるでしょう。神社の鳥居をくぐった時に抱く静けさや心の鎮まり、その感覚と似たものを感じました。ただし現在も住宅街の真っ只中のため、見学の際は近隣の迷惑にならないよう、ご注意ください。
その路地を進むと、鎧坂に出ます。坂の途中に案内板「金田一京助・春彦の旧居跡」がありました。そこから見晴らしのいい高台の道を抜けて、今度は炭団坂へ。かたわらには、近代文学の父といわれる坪内逍遥の旧居跡案内板がありました。この坂は今では整備されていますが、かつては急な泥だらけの坂で、転がり落ちる人も多かったとか。文人たちもうっかりここで足を滑らせていたかもしれませんね。
童話作家としても有名な宮沢賢治旧居跡の案内板は、菊坂と、並行に伸びる道をつなぐ小さな階段沿いにありました。そこから菊坂を本郷通り方面に歩みを進め、本郷三丁目の交差点へ。この交差点の一画には「かねやす」という洋品店があり、「本郷も かねやすまでは 江戸の内」という看板が掲げられています。これは、かつて江戸時代に火事を広がるのを防ぐため、「江戸城からここまでは“江戸”ですよ。火事が広がらないように、ここまでの家は屋根に石製の瓦を使っていいよ。壁も木造じゃなくて塗り壁にしていいよ」というお触れを大岡越前守が出したことに由来しているそうです。
 

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本郷三丁目の交差点から、春日通りを通って再び上野へ。その道中には湯島天神こと、湯島天満宮があります。こちらについては以前の特集「ご利益スポット2009」でもご紹介しました。いわずと知れた学問の神様のもとには、首都圏近郊の受験生やその父兄が四季を通じて足を運んでいます。湯島天満宮大祭は、5月23日(土)〜25日(月)。23・24日にはお神輿が界隈を練り歩き、神楽殿では江戸里神楽が催されます。お祭りの時期に合わせて散策してみるのも楽しいですよ。
そうそう、今回ご紹介したお散歩コースから少し離れたところにある神社やお寺でも、近々お祭りが行なわれるところがあるので、ちょっとここでご紹介。文京区白山にある白山神社では、6月に「文京あじさいまつり」が開かれます。白山神社の境内および白山公園では、約3000株のあじさいが開花し、梅雨に彩りを添えてくれます。一方、現在開催中なのが、文京区根津にある根津神社の「文京つつじまつり」。今年は5月6日まで開催しています。境内にある約2000坪のつつじ苑に、約50種3000株のつつじが開花。赤や紫、朱、ピンクなど、色合いの異なるつつじが雲海のように咲き誇る様子は圧巻です! さて、お散歩に戻りましょう。最後のコースは皆さんご存知、アメ横ことアメヤ横丁です。目につくのはやっぱり新鮮なお魚!マグロや毛がになどをお土産にして、家に帰って晩酌のお供によさそうです。その他、衣類や雑貨、青果など目白押しではありますが、おすすめのお店をいくつか紹介してみましょう。
まずはガード下に位置する「昇龍」。小さなお店ながら、いつも行列ができている人気店です。名物はボリューム満点の餃子。大ぶりの餃子4つで450円。これにライス(150円)をつけるだけで大満足すること必至。パリパリした香ばしさが楽しめる皮、そしてジューシーな具・・・ズバリ美味しいですよ!ウォーキングでお腹が減っている方はぜひトライしてみてください。ちなみに「昇龍」のお隣りも名物店で、その名は「大統領」!午前中からオープンしている飲み屋さんです。おすすめはモツ煮込み。時期によってイノシシの肉やクサヤなどもあり、メニューも豊富です。
お次は、アメ横の入り口に位置する「アメ横センタービル」の地下1階へ。ここも知る人ぞ知る食品街で、東南アジアや中国の食材が豊富に揃っています。空輸で届くタイの野菜や中国の魚などを眺めて歩くだけでも海外旅行気分。エスニック食材が揃う「むら珍食材」では、ピータンやビーフン、中国酒、ショウロンポウ、水餃子、豆バンジャン、タイトムヤムクン、韓国トック、輸入果物、缶詰などが目白押しです。食べ方や料理での活用法がわからなければ、店員さんに教えてもらいましょう。 いよいよ今回のお散歩も佳境に入ってきました。最後に向かうのは、首都高速の東側に位置する東上野コリアンタウンです。
戦後まもなくして御徒町商店街から枝分かれして現在の場所に移った「上野親善マーケット」が前身。以来、焼肉店やキムチ、食肉、民族衣装店が軒を連ね、現在に至ります。お腹が空いたので、さっそく焼肉店の「大門」に入ってみました。ランチタイムはカルビやロース、ハラミなどのお弁当がおすすめ。お弁当といいつつも、その場で焼いて食べるシステムです。やはり本場の味といいますか、お肉もさることながらキムチがマイルドな辛さで美味しかった!韓国の人々は自家製のキムチを作る風習があるため、「大門」も自家製とのことでした。
お腹が満たされたら、街を散策。現在、東上野コリアンタウンには5店舗、キムチを売っているお店があります。そのうちのひとつ、「第一物産」にて味見。同店では日本国産の白菜を使用し、本場韓国の漬け方でキムチを作っています。また、白菜だけでなくカクテキ(大根)、きゅうり、小松菜、キャベツ、エゴマの葉など、さまざまな野菜のキムチが揃い、タラの塩辛(チャンジャ)などの海鮮キムチも並んでいました。自家製キムチを作る人のために、材料の販売もしています。 とりあえず今晩のお酒の肴として数種類のキムチを購入!出発点、上野駅に戻ります。今回のルートから消費カロリーを計算してみると、以下のようになりました。
 
◇上野の森→浄名院/約2.6km
◇浄名院→夏目漱石旧居跡/約2.4km
◇夏目漱石旧居跡→宮沢賢治旧居跡/約2.8km
◇宮沢賢治旧居跡〜上野駅/約2.5km
総計:約10.3km
消費カロリー:約700kcal

・・・今回は焼肉を食べたので、プラスマイナスゼロに近いと思います(笑)。ただ、適度な運動と美味しいご飯は明日の活力!皆さんもぜひ、今回のルートを休日に辿ってみてはいかがですか?
 
 
 
今後の特集の参考にさせていただきます。
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