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特集記事【2009年4/20日号】


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昨今、健康のためにウォーキングを始める人が増えています。昔からある言葉でいえば「お散歩」ですね。

ただ、いつも同じ近所のコースを歩くだけでは、なかなか長続きしないのもまた事実。そこでおすすめしたいのが、東京近郊の個性的な街を巡るウォーキングです。

今回は、上野公園に始まり、谷中、根津、本郷など、昔ながらの風情が残る街並みを巡るウォーキングコースをご紹介。

美しい新緑に気分が癒される上野公園、お寺が多く、“プチ京都”感覚が味わえる谷中界隈、ゆったりとした時間が流れる根津界隈、そして明治時代の文人墨客ゆかりの地がそこかしこにある本郷界隈を巡ってみました。 カラダだけでなく、ココロも癒されて健やかになる上野散歩、さっそくルートを辿ってみましょう。

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JR上野駅に降り立ち、いざウォーキング開始。目指すは上野恩賜公園、通称「上野の森」です。自然がふんだんにあり、四季を通じてさまざまな表情を見せる上野の森。取材に訪れたこの日は桜が満開で、多くの花見客で賑わっていました。
まず向かったのは、不忍池。縄文の頃にまでさかのぼると、このあたりは東京湾の入り江だったそうです。中央には弁天様を祀る小島、弁天島があります。鴨やアヒルなどの水鳥が心地良さそうに泳ぎ、眺めるこちらも気分爽快。現在は枯れた葦が目立ちますが、6月の終りから8月頃にかけては青々としたハスの葉が池いちめんに広がり、美しいハスの花を咲かせます。
さらに、あまり知られていませんが、池のほとりに下町風俗資料館があります。入り口には昔懐かしい筒型タイプの郵便ポスト。館内には下町の路地や駄菓子屋、風鈴売りの屋台、昭和30年代の居間などを再現したコーナーや、実際に触って遊べる明治・昭和のおもちゃ、さまざまな生活用品が展示されたコーナー、下町カフェなどがあり、タイプスリップ感覚を存分に抱かせてくれるつくりになっています。ここだけじっくり見学しても余裕で2時間くらい楽しめそうですが・・・今回はウォーキングということで、歩みを進めましょう。
不忍池を離れ、上野の森を北に進みます。ご存知、上野動物園や東京都美術館、国立西洋美術館、国立科学博物館など、文化施設が目白押し!ひとつひとつ見学していけば、それだけで1日終わってしまいますね。ただ、いずれも素敵な明治時代の西洋建築ばかりなので、その佇まいを眺めつつ歩くだけでも気分爽快ですよ。特におすすめしたいのが、旧東京音楽学校奏楽堂。明治23年に創建された、日本最古の木造の洋式音楽ホールです。国の重要文化財に指定されていて、現在もコンサートなどに使われています。
上野の森を北へ突き抜け、東京芸大と東京国立博物館の間に位置する交差点にたどり着きました。この交差点の一画に、見落としがちなビュースポットがあります。それが京成電鉄の「博物館動物園駅跡」。現在は廃止された駅ですが、西洋式建物の駅舎のみポツリと残っています。味のある佇まいが魅力です。
さらに少し行くと、左手に地上3階建ての豪奢な建物がみえてきます。国際子ども図書館です。明治39年に帝国図書館として建てられ、以来増築・改修を繰り返して現在の姿となっています。本を借りずとも、ぜひとも足を運んでみて、歴史ある建物の風格を体感してみてください。大人向けや子供向けの見学ツアーも行なっていますので、利用してみてはいかがでしょう。
さて、これまでは「洋」の建築が目白押しでしたが、ここから「和」に触れるお散歩が続きます。まずは天台宗関東総本山の寺院、寛永寺。京都の北東の方角、つまり「鬼門」を守る役目を担ったのが、比叡山延暦寺。ここ寛永寺は江戸城の北東に位置し、鬼門を守る役目を担いました。徳川歴代将軍15人のうち、6人がこの地に眠っています。かつては上野公園そのものが寛永寺の境内であり、今でも清水堂や弁天堂が残っていますが、それらに比べてこちらの本堂は人もまばら。上野公園からほんの少し歩いただけで、静かで落ち着いた雰囲気が広がっているところが上野散歩の魅力のひとつです。 そのまままっすぐ北へ歩き、言問通りに出ました。このまま北へ歩くと谷中霊園にたどり着きますが、今日は言問通りに面した浄名院に足を運んでみたいと思います。
上野桜木にある浄名院は、旧暦8月15日に行なわれる「へちま供養」で名の知れたお寺です。供養の日には、霊験があるとされる痰や咳、喘息の改善を願う人々で賑わいます。さらに圧巻なのが、境内に無数に並ぶお地蔵さんの数!この地蔵たちは「八万四千体地蔵」といわれています。数えていないのでわかりませんが、現在も多数の信者さんにより、地蔵は増え続けているそうです。また、道中の安全祈願を願い、各街道筋のお寺に建立された「江戸六地蔵」のひとつも、浄名院にあります。
 

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浄名院を後にして、根津方面に向かいます。曲がり角でふと目に止まったのが「SCAI THE BATHHOUSE」。現代美術のギャラリーなんですが、その佇まいは美しい屋根瓦に、そびえたつ煙突・・・まさに「銭湯」そのものです。それもそのはず、江戸時代から続いていた銭湯「柏湯」を改装し、1993年にギャラリーとしてオープンしたとのこと。高い天井から自然光が射す銭湯ならではの空間を活かしつつ、現代美術を発信し続けています。
さて、ここからしばらくは「お寺銀座」とでもいいましょうか、大雄寺に感應寺、大泉寺、金嶺寺、蓮華寺、延寿寺など、右をみても左をみてもお寺といった状態。300mほど歩くうちに8つものお寺を眺めることができました。桜吹雪が舞う中を歩いていると、まるで京都へ旅行に訪れたかのような気分に浸ることができます。谷中には70以上の寺院があるそうです。
三叉路に差し掛かったところに、知る人ぞ知る谷中の名所、みかどパン店がありました。これぞレトロ!といった店構え。現在も営業しています。 店の脇にあるヒマラヤ杉は、現在の店主のおじいさんが戦前に鉢植えの状態から育てたんだとか。今では見事な巨木となり、道行く人にとって一服の清涼剤となっています。

お次は三浦坂を少し下ってみました。

その坂の途中、ひだまりの中にきれいな猫を発見。心が和む一瞬です。この猫、おそらく「ねんねこ家」さんの飼い猫でしょう。

「ねんねこ家」は猫のオリジナル雑貨が揃うお店。置物や服、器、雑貨など、猫好きの方ならきっと満足する品々がズラリと並んでいます。

2階はカフェになっていて、「猫の手白玉」や「ねんねこクッキー」など、猫をモチーフにした楽しいメニューが揃っています。

店内には猫がいて、訪れた人々を和ませてくれる「ねんねこ家」は週末のみの営業。 お散歩の休憩どころとして利用してみてはいかがでしょう。
再び坂を上って少々歩き、路地に入ったところにあるのが「大名時計博物館」です。陶芸家の上口愚朗が収集したコレクションの数々が展示されています。大名時計は、文字通り江戸時代の大名達が、時計師に依頼して作られた時計のこと。大きな掛時計やヤグラ時計、携帯型の印籠時計など、なかなかお目にかかれない珍しい時計が満載です。のんびり、ゆったりとした気分に浸ることができますよ。
さて、お次は団子坂方面に向かいます。少し脇道をそれて、「よみせ通り」を入ったところにある、その筋では有名なお店にもぶらりと立ち寄ってみましょう。「指人形 笑吉」です。しばしばテレビや雑誌でも取り上げられているこのお店は、文字通り指人形の工房です。ウィンドウに並ぶのは、生きているかのような躍動感溢れる指人形の数々。写真を持参すればオリジナルの指人形を作ってくれるそうなんですが、あまりの人気ゆえ、向こう6年間ほど予約が満杯だそうです。休館日は月・火・水曜日(祝日は営業)。3名以上集まれば、人形劇も上映してくれます(1名あたり500円)。
団子坂を上り、団子坂上の交差点を左に曲がると、本郷図書館鴎外記念室があります。ただし現在は休館中。日曜日に庭園のみ、開放されています。ここは森鴎外が60歳で亡くなるまでのおよそ30年を過ごした家「観潮楼」があった場所です。観潮楼は文学サロンとしても機能していたため、多くの作家がここに足を運びました。記念室の前は「藪下通り」といい、ここには森鴎外の作品「舞姫」のオマージュといえる「舞」と名づけられた彫刻があります。
さらにウォーキングは続きます。
たしかこのあたりだったんだけど・・・と探していたら、いましたいました。日本医科大学の健診医療センターの看板の脇に、小さな猫。といってもブロンズ製のオブジェです。なぜ、ここに猫のオブジェがあるのか?その謎は、この先10メートルほど歩くとわかります。
そこにあるのは、夏目漱石旧居跡の碑。
一高(現在の東大農学部の敷地にあった)の教師でもあった文豪漱石は、この地に住まい、森鴎外らと親交を温めました。漱石といえば、小説「我輩は猫である」が有名ですよね。実際に漱石の家に迷い込み、やがて住み着いた黒猫がモデルとなっています。
それゆえ、この碑の裏手にある塀の上には・・・ありました、猫のオブジェ。こっちが本家なのかもしれませんね。表情もかわいらしく、とてもリアルに作られていて、まるで長い時を経てここに「我輩」が現れたかのようです。猫の目には、今の人々の暮らしぶりがどのように映っているのだろう・・・そんなことを考えつつ、一路、東大方面に向かうことにしましょう。
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