東京スカイツリーの北側に広がる向島。その東側に位置しているのが東向島エリア。東武伊勢崎線の曳舟駅や東向島駅があります。
このエリアを象徴するスポットは、向島百花園です。江戸後期の骨董商が、交遊のある江戸の文人墨客の協力を得て、草花を鑑賞できる花園を作ったのがはじまり。当時の文化人たちのサロンとして機能してきました。
当初は梅が主でしたが、その後に万葉集などの古典に登場する草花を集め、四季を通じて多種多彩な花が咲く庭となっています。西洋のバラのようなゴージャスさはないものの、つつましさを備えた日本古来の花々の魅力が詰まっている、といった印象です。
桜が“葉桜”となった今の季節は、目に眩しい新緑が園内を覆っています。目を引いたのは、薄桃色のシャクナゲの花。
ツツジの仲間に属していますが、同園のシャクナゲは大ぶりで見応え十分。清楚なドレスのようにもみえます。
他にも、シロバナマンジュシャゲやモクレンなども美しい花をつけていました。
これからの季節は、赤紫の花をつける藤棚が賑わいをみせそう。例年5月上旬頃が開花シーズンとなります。池の一画に植えられた花菖蒲やあやめも、5月から6月にかけて目を楽しませてくれそうです。
また、初夏にはカルガモの幼鳥が池にやってくるとのこと。カルガモの親子の姿に癒されそうです。
また、園内には庭作りに協力した文人墨客たちの句碑や石柱が全部で29、点在しているほか、隅田川七福神のひとつ「福禄寿」が祀られています。
そして、園内からもバッチリと東京スカイツリーがみえました!せせらぎが流れ、ウグイスやシジュウカラが鳴き、秋口には都会では珍しいコオロギやキリギリスが合唱する同園から眺めるスカイツリー。
なんとも不思議な感覚ですが、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょう。